ディーノV6エンジン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 05:11 UTC 版)
「アルフレード・フェラーリ」の記事における「ディーノV6エンジン」の解説
アルフレードが開発に携わったV6エンジンは「ディーノV6」として知られることになる。1957年の156F2に搭載されたのち、F1でも2.5リッターに拡大して246F1に搭載され、1958年のドライバーズチャンピオン(マイク・ホーソーン)を獲得した。 1961年にF1用エンジンが1.5リッターに縮小されると、フェラーリは156F2を基にした156F1を投入し、8戦中5勝という成績で選手権を支配した。実戦ではバンク角を65度から120度に変更したタイプも使用している。 1967年、ヤーノが中心となってF2用のエンジンのホモロゲーション基準「6気筒以下、年間500機製造」をクリアするボアφ85mm×ストローク57mmの1,987ccV6エンジンを開発したが、当時のフェラーリには生産不可能な台数であったため、フィアットにエンジンの鋳造を依頼し、組み立てをフェラーリが行った。これがディーノ206GTに搭載されたV6エンジンで、エンジンブロックにはFIATの文字が入っている。 このエンジンを搭載してフィアットが生産したスポーツカーは「フィアット・ディーノ」と命名され、クーペタイプとスパイダータイプが存在した。クーペタイプのデザインはベルトーネ時代のジョルジェット・ジウジアーロ、スパイダータイプのデザインはピニンファリーナが担当した[要出典]。ただし同じ1,987ccV6エンジンでも、フェラーリ206GTに搭載されたティーポ135Bはマグネシウムのタペットカバーであるのに対し、ディーノ246GT/GTSに搭載されたティーポ135CSとフィアットクーペに搭載されたティーポ135ACとフィアットスパイダーに搭載されたティーポ135ASにはアルミニウムのタペットカバーが装着されている。 なお1,987ccエンジンはホモロゲーション用のエンジンのためブロックがアルミ製であったが、その後ホモロゲーション数が満たされるとコストダウンや生産性向上のため鋳鉄ブロックとなり、ボアφ92.5mm×ストローク60mmの2,418ccに拡大された。ディーノ246GTGTS搭載分はティーポ135CS、フィアットクーペ搭載分がティーポ135BC、フィアットスパイダー搭載分がティーポ135BSである。このエンジンは同じフィアット傘下のランチアが作成したラリーカーのランチア・ストラトスにも使用された。
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