ツクバネウツギとは? わかりやすく解説

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つくばね‐うつぎ【衝羽根空木】

読み方:つくばねうつぎ

スイカズラ科落葉低木本州以西山地自生赤褐色でつやがあり、卵形で先がとがる。5月ごろ、黄白色の花が咲いたあと、5細長い(がく)が果実残り羽根突き羽根に似る。こつくばね

衝羽根空木の画像
撮影広瀬雅敏

衝羽根空木

読み方:ツクバネウツギ(tsukubaneutsugi)

スイカズラ科落葉低木園芸植物

学名 Abelia spathulata


ツクバネウツギ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/11 16:38 UTC 版)

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ツクバネウツギ
福島県会津地方 2008年5月
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク類 Asterids
階級なし : キキョウ類 Campanulids
: マツムシソウ目 Dipsacales
: スイカズラ科 Caprifoliaceae
: ツクバネウツギ属 Abelia
: ツクバネウツギ A. spathulata
学名
Abelia spathulata Siebold et Zucc. var. spathulata[1]
シノニム
和名
ツクバネウツギ(衝羽根空木)

ツクバネウツギ(衝羽根空木[4]、学名:Abelia spathulata)はスイカズラ科ツクバネウツギ属落葉低木

特徴

落葉広葉樹の低木。樹高は2メートル (m) になり[4]、密に分枝する。樹皮は灰褐色で薄く剥がれ、若いにはわずかに毛があり、褐色か赤褐色[4]は長さ1 - 3ミリメートル (mm) の葉柄をもって対生する。葉身は広卵形から長楕円状卵形で、長さ2 - 5センチメートル (cm) 、幅1 - 3.5 cmになる。葉縁にはあらく不規則な鋸歯があり、葉の両面には短い毛が生えるが、表面には生えない場合がある。

花期は5 - 6月[4]。枝の先端から共通花柄を出し、5個の同じ長さの萼片をつけ、ふつう2つ花をつける。花冠は二唇状の鐘状漏斗形で、白色、黄白色、ときに黄色、まれにピンク色になり、長さは1.5 - 3 cmになる。雄蕊は4本ある。果期は9 - 11月で、果実は長さ8 - 14 mmの線形の痩果になる。

冬芽は対生してつき、卵形で芽鱗は8 - 12枚あり、枝と同色である[4]。枝先には頂芽がつき、しばしば5枚の萼片がついている果実が残っている[4]。葉痕は三角形や倒松形で、維管束痕は3個ついている[4]

和名は、果実がプロペラ状の萼片をつけ、羽根突きの「衝羽根」に似ること、枝の様子がウツギに似ていることに由来する[5]

分布と生育環境

日本の本州東北地方太平洋側、関東地方および中部地方以西、四国ならびに九州の北西部に分布し[4]、丘陵地や山地に生育する。

ギャラリー

品種、変種

  • タキネツクバネウツギ Abelia spathulata Siebold et Zucc. f. colorata (H.Hara et S.Kuros.) H.Hara et S.Kuros. - 花冠は明るい紅赤色で、本州の東北地方南東部および関東地方北東部の標高300-1,000mの山地に分布する。福島県の大滝根山が基準産地。
  • ヤエノツクバネウツギ Abelia spathulata Siebold et Zucc. f. duplexa H.Ohba
  • ケツクバネウツギ Abelia spathulata Siebold et Zucc. f. pilosa Nakai - 全体に長い白色の毛が生え、本州の東海地方および近畿地方の太平洋側に分布する。
  • ベニバナノツクバネウツギ Abelia spathulata Siebold et Zucc. var. sanguinea Makino - 花冠は濃赤色で、主に本州中部の標高1,000-2,000mの山地に分布する。
  • ウゴツクバネウツギ Abelia spathulata Siebold et Zucc. var. stenophylla Honda - 葉が、長さ5-10cm、幅1.5-4cmと大型で、厚く光沢があり、本州の東北地方および北陸地方の日本海側に分布する。
  • アベリア(=ハナゾノツクバネウツギ)は、街路や公園、マンションなどの植え込みに多用されていて、本種と同属。本来「アベリア」は属の名前であるが、一般的にはハナゾノツクバネウツギを指すようになった[6]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Abelia spathulata Siebold et Zucc. var. spathulata” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年8月12日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Linnaea spathulata (Siebold et Zucc.) Graebn.” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年8月12日閲覧。
  3. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Diabelia spathulata (Siebold et Zucc.) Landrein” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年8月12日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 23.
  5. ^ ツクバネウツギ(突羽根空木)” (日本語). 庭木図鑑 植木ペディア. 2020年5月22日閲覧。
  6. ^ ツクバネウツギ(突羽根空木)” (日本語). 庭木図鑑 植木ペディア. 2020年5月22日閲覧。

参考文献


「ツクバネウツギ」の例文・使い方・用例・文例

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