チームパシュートとは? わかりやすく解説

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チームパシュート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 00:27 UTC 版)

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チームパシュート: team pursuit[1][2])は、自転車競技トラックレースや、スピードスケートで行われる競技形態。団体パシュート、または、団体追い抜きとも言う。

なお、pursuit は、「追い掛け」「追跡」などという意味である。

概要

インディヴィジュアル・パシュート(: individual pursuit)、あるいは「個人パシュート英語版」「個人追い抜き」と呼ばれる競技では、トラックの半周ずれた位置で2名が各々スタートし、同じ距離を走行して、半周ずれた各々のゴールにどちらが速く到達するかを競う。この見た目の半周のずれをお互い「追い掛ける」様がこの競技の名称となった。なお、競技距離は同じながらスタート位置の半周のずれを乗り越えて対戦相手を追い越すと、追い越された側はその時点で負けになる。すなわち、周回遅れで負けではなく、半周遅れで負けになる。

この個人競技と同様の勝敗決定法を用いて、複数選手で構成されるチームを以って行う対抗戦を「チームパシュート」などと言う。この競技では、同一チームの構成選手が試合開始後、コース上で後方の選手が先頭を追いかけて縦一列に隊列を組む。すると、先頭の選手が最も風圧を受けて疲労するため、先頭が後ろの選手にコースを開けて譲り、追い抜かれて隊列後方に付いて、選手間で疲労の蓄積を分散する戦術が用いられる。なお、構成選手が一度は先頭になるよう、この戦術がルール上で義務化されている場合がある。

自転車競技

2012年ロンドンオリンピックにおける女子チームパシュートのスタート(左)とレース(右)の様子。

1チームの構成は3人か4人。距離は一般的に男子・女子ともに4kmで(2012-13シーズン以前は女子は3km)タイムを競う。2チームがホームとバックの同じ距離で離れた位置からレースをスタートして、規定の距離を先に完走するか、または相手を追い抜いた側が勝者となる。3人目の自転車の前輪先端がゴールラインを通過した時点のタイムが記録される。

スピードスケート競技

2018年平昌オリンピックにおけるチームパシュート

1チームは3人または4人で構成され、競技は3人で行われる。400mリンクの内側のコースのみを使い、男子は8周(約3,200m)、女子は同6周(約2,400m)でのタイムを競う。3人目のブレードの先端がゴールした時点のタイムが記録される。

個人競技のスピードスケートに導入された初の団体競技で、2000年ごろから始まった歴史の浅い競技である。2004年度のISUスピードスケート・ワールドカップで採用され、オリンピック競技としては2006年トリノオリンピックから正式採用された。2010年バンクーバーオリンピックで、男女混合パシュートの正式種目採用が検討されたが、見送られた。

ワールドカップでは1回の滑走でタイムで順位を決める。オリンピックでは勝ち残り式トーナメントで行われ(2018年平昌オリンピック2022年北京オリンピックでは準々決勝はタイムレース、準決勝以降は上位4チームによるトーナメント)、1回のレースで2チームがメインストレートとバックストレートの中央から同時にスタートし、勝敗を決める。

チームの1人当り「先頭を走行する周回数」は最低1周以上で、ゴールしたチームの選手が3名に満たなかった場合は、そのチームはレースを完了しなかったとされて失格となる。また、3人目の選手が相手チームの誰かに追い抜かれた場合も失格となる。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ イギリス英語発音:[tiːm pəˈsjuːt] ティーム・パシュートゥ
  2. ^ アメリカ英語発音:[tiːm pərˈsuːt] ティーム・パァートゥ

関連項目

外部リンク


チームパシュート(団体追い抜き)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 03:19 UTC 版)

スピードスケート」の記事における「チームパシュート(団体追い抜き)」の解説

施行距離:8周(男子)/6周(女子) 3人1組チーム滑走しタイム競う中距離当の団体種目オリンピックでは2006年トリノ大会から採用される2つチームそれぞれホームストレートバックストレート中間地点からスタートし、より速いタイム完走するか、相手チーム追いつけば勝ちである。3人目選手ゴールした時点でのタイム記録になるため、隊列から遅れる選手が出るとタイムロスにつながる。競技中は隊列並び自由に入れ替えることができ、最も大きな空気抵抗を受ける先頭適宜交代することで体力温存するといった戦略とられる

※この「チームパシュート(団体追い抜き)」の解説は、「スピードスケート」の解説の一部です。
「チームパシュート(団体追い抜き)」を含む「スピードスケート」の記事については、「スピードスケート」の概要を参照ください。

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