チングルマとは? わかりやすく解説

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ちん‐ぐるま【児車】

読み方:ちんぐるま

《「ちごぐるま」の音変化バラ科の小低木高山日当たりのよい地に生え、高さ約10センチは地をはい、羽状複葉。夏、花茎出して白い5弁花を1個開く。花後、花柱伸びて羽毛状になる。《 夏》「—湿原登路失せやすし/秋桜子

稚児車の画像

稚児車

読み方:チングルマ(chinguruma)

バラ科落葉低木高山植物園芸植物

学名 Sieversia pentapetala


チングルマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/04 13:42 UTC 版)

チングルマ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: バラ目 Rosales
: バラ科 Rosaceae
亜科 : バラ亜科 Rosoideae
: ダイコンソウ属 Geum
: チングルマ G. pentapetalum
学名
Sieversia pentapetala (L.) Greene (1899)[1]
シノニム
和名
チングルマ
(珍車,稚児車)
英名
Aleutian avens

チングルマ(珍車・稚児車[5]学名: Sieversia pentapetala)は、バラ科チングルマ属(Sieversia)またはダイコンソウ属Geum)の落葉小低木の高山植物・花である。ダイコンソウ属に分類するかチングルマ属に分類する説もあり、未確定。別名としてイワグルマ、チョウカイチングルマ[1]

概要

東日本(北海道中部地方以北)、樺太アリューシャン列島カムチャツカ半島に分布する矮小灌木。緯度が高くなるほどに低地にも生育しているが、基本はやや湿った草原に生える高山植物である[5]。高さは茎高10~20cmの小低木[6]。枝は地面を這い、群落を作る。主幹から地を這うように次々と枝を出してマット状に広がる。葉は羽状複葉。雪解けとともに芽出しが始まり、細かく切れ込んだつやのある羽状複葉を広げる[6]。花期は6から8月頃で、芽の中心から花芽を伸ばして、黄色い葯の目立つ白い梅の花に似た5弁花を開く[6]。花後、花柱は伸びて放射状に広がる。果実は痩果[7]。秋には紅葉し、ふつう赤色、しばしば橙色から黄色に色づく[8]。和名のチングルマは、白い毛をつけた果実が風に揺れているさまが子供の風車(かざぐるま)に見えたことから稚児車(ちごくるま)から転じて付けられた[6]

大雪山旭岳周辺の登山道沿いに大群落を形成する[9]。タテヤマチングルマは薄いピングがかっている。田中澄江が『花の百名山』の著書で、黒部五郎岳を代表する高山植物のひとつとして紹介した[10]。また『新・花の百名山』で、鹿島槍ヶ岳を代表する高山植物として、シナノキンバイオヤマノエンドウ、タカネミミナグサと共に紹介した[11]

富山県にはこの花にちなんだ「ちんぐるま」という名の和菓子がある。

現在では、流通量こそ少ない物の、園芸植物としての流通も一部で見られる。意外に成長の早い植物で、高山性矮小灌木のなかでは比較的育てやすく人気がある[5]

栽培

日当たりのよい場所を好む。可能であれば、雨を避けられる風通しのよい明るい日の当たる棚上で栽培する。夏は葉が焼けてくるようなら寒冷紗で50%遮光して葉焼けを防ぐ。枝が乾燥するのを嫌うため、冬は風を避けて温度の上がらない棚下などで休眠させるか、落ち葉や水ゴケなどをかぶせて保護する。

水を好み乾燥を嫌うため、1日1回たっぷりと与える。冬も乾いていたら用土が湿る程度に水やりをする。

肥料は、液体肥料と置き肥が有効。液体肥料は4月下旬から6月下旬と9月下旬から10月下旬に、2週間に1回の割合で施す。夏と冬は施さない。また、春の芽出し後と、秋に1回ずつ置き肥をすると効果的。

病気は、芽出しのころに葉に黒い斑点が出て萎縮したら炭そ病。梅雨のころにうどんこ病が見られる。

害虫は、アブラムシがよくつく。ナメクジヨトウムシの食害にも注意を要する。梅雨のころから夏にハダニがつく。

植え付けは、春の彼岸前後か秋の彼岸前後が最適。植え替えは、2年に1回を目安に、用土が傷んできたように感じたら行う。

増やす場合、結実したら種をとり、毛を切って培養土に蒔く。少し覆土をしておくと、早いものでは1か月ほどで発芽する。保存した種の場合は早春に蒔く。1~3か月ほどで発芽して、早いものでは1年で開花する。また、挿し木で増やすこともできる。5月頃に、枝をナイフでカットし、1~2cmほど培養土に埋め込むように挿すと、早いものでは1~2か月で発根する。

強く伸びた枝は草姿を乱すので必要に応じて剪定する[12]

関連画像


2003年8月・蝶ヶ岳

2008年7月・空木岳

2008年7月・空木岳
群生
2003年8月・蝶ヶ岳
群生
タテヤマチングルマ
2012年8月・立山

脚注

  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Sieversia pentapetala (L.) Greene チングルマ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2025年9月4日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Sieversia pentapetala (L.) Greene var. dilatata Takeda et Honda チングルマ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2025年9月4日閲覧。
  3. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Sieversia dryadoides Siebold et Zucc. チングルマ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2025年9月4日閲覧。
  4. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Geum pentapetalum (L.) Makino チングルマ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2025年9月4日閲覧。
  5. ^ a b c チングルマとは”. 育て方がわかる植物図鑑|みんなの趣味の園芸. NHK出版. 2025年9月4日閲覧。
  6. ^ a b c d チングルマ”. 関東森林管理局. 2025年9月4日閲覧。
  7. ^ チングルマ”. 植物図鑑. エバーグリーン. 2025年9月4日閲覧。
  8. ^ 林将之『紅葉ハンドブック』文一総合出版、2008年9月2日、73頁。ISBN 978-4-8299-0187-8 
  9. ^ 第8回 見渡す限りのチングルマの群落 ~北海道大雪山~”. 永田芳男さんの日本全国花行脚. 図鑑.jp (2023年7月18日). 2025年9月4日閲覧。
  10. ^ 田中澄江『花の百名山』〈文春文庫〉1997年、221-224頁。 ISBN 4-16-352790-7 
  11. ^ 田中澄江『新・花の百名山』〈文春文庫〉1995年、241-244頁。 ISBN 4-16-731304-9 
  12. ^ チングルマの育て方・栽培方法”. 育て方がわかる植物図鑑|みんなの趣味の園芸. NHK出版. 2025年9月4日閲覧。

関連項目

外部リンク


「チングルマ」の例文・使い方・用例・文例

  • チングルマ
  • チングルマという植物
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