ダムの諸問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 17:45 UTC 版)
ダムは建設に多額の投資が必要で、河川の場合は建設地周辺から河口に至るまで広範な地域の自然環境や生活環境、社会・経済に大きな影響を及ぼす。このため各ダムは構想・計画段階から賛否両論があり(「ダム建設の是非」「ダムの代替案」参照)、訴訟や選挙の争点になることもある。建設や完成後の運用にも様々な問題が生じ、その解決策を模索することとなる。日本では、ダム事業が中止または長期化した例もある。ダム湖は大量の水を抱えるだけに、耐久限界を超えた水害や事故による決壊が起きると、大きな被害を及ぼす。防災の役割を担う反面、ダムの建設や貯水によって誘発地震が発生する可能性も指摘されている。 現在は地球温暖化問題が深刻化し、世界各地で激しい洪水や深刻なかんばつが問題になっており、既存のダム運用に対する見直しも要求されている。一般に二酸化炭素(CO2)を排出しないとして水力発電は注目されているが、ダムの規模や設置している地域の気候などによっては貯水池より大量にメタンガスが発生するなど悪影響等も世界ダム委員会(WCD)の最終報告書等をはじめとして多方面より指摘されており、慎重な対応が求められている。
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