ターリバーンによる停戦提案
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 07:15 UTC 版)
「2021年ターリバーン攻勢」の記事における「ターリバーンによる停戦提案」の解説
アフガニスタンの大半がターリバーンの手中に収まりつつあった7月15日、政府当局はターリバーンが3カ月間の停戦を提案したと発表。7000人の捕虜を釈放することや、国際連合のブラックリストよりターリバーン幹部を除外することなどが条件で、16日よりカタールの首都ドーハにてアブドラ国家和解高等評議会議長やハーミド・カルザイ前大統領が交渉に臨むこととなった。和平交渉の中でターリバーンはガニーの大統領辞任を求めたが、ガニーはこれに応じることはなかった。8月4日にはターリバーンがガニー政権は軍事的占領の産物としてこれを認めず、暫定的な政府と憲法を作り、その中で大きな権限を要求していることが明かされたが、これに対しガニー政権はあくまで現政権に加わるよう主張した。しかしターリバーンの広報担当は全土制圧が視野に入った8月10日のインタビューで、ターリバーンは交渉決裂を望んでいないと述べた。 7月28日にはターリバーン広報担当のザビーフッラー・ムジャーヒドが通話アプリを通じて時事通信社の取材に応じ、女性の犯罪もあることから日本が2014年より国際協力機構(JICA)を通じて育成支援を行ってきた女性警察官や検察官は必要であるし、他にも女性の政府職員を要する部署があるという認識を示した。これは従来のターリバーンの価値観からは大きく異なる見解であり、ターリバーンが女性の社会進出を一定程度容認することで国際社会の印象を改善し、和平交渉を優位に進めたい思惑があると分析された。
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