タンデム式三葉機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 01:43 UTC 版)
タンデム配置の三葉機は2セットの三葉主翼を前方と後方に有し、幾種類かが製作された。Dufauxは1908年、スイス初となる国産飛行機を設計した。これはタンデム配置の三葉機で、二枚羽根の小型で水平なスタビライザーがついていた。1909年のロー I 三葉機はまた、尾翼が大型の三葉であったために、タンデム式の三葉機とも記録される。1917年のフォッカーV.8はまた別のタンデム式設計であった。しかしこれは真の意味でタンデム式三葉機ではなく、前方に三葉、後方に複葉、そして尾部スタビライザーとして一葉を備えた。 1921年、ジャンニ・カプロニとカプロニ社は、長距離航空便を目指したカプロニ Ca.60を試作した。タンデム式三列三葉機の形態を取り、一つの胴体にカプロニ Ca.4系列の三葉の翼を三つ配置した。これは不安定であることが判明し、初飛行で墜落した。 1922年、さらにもう一例の機体がアメリカのカンザスシティーで製作中だった。 最近では「タンデム式三葉機」という言葉が、従来の翼と水平尾翼に加えて全動式のカナードを持つ、数種類の新型単葉機のために用いられることがある。構成として、直列に三つ共通の揚力面を持つものは、より正確には「タンデム三翼機」または「三連タンデム翼機」であり、三葉機のようなものではない。これらの現代的な機体は、航空の先駆であったヴォアザン・ファルマン Iや、カーチス No. 1と比較されるかもしれず、これらの先駆者の機体は大きな主翼の前後に小型の翼をつけていた。こうした小型の翼は主な翼配置の一つとして注目されなかった。またこれらはタンデム翼機とは記録されていない。
※この「タンデム式三葉機」の解説は、「三葉機」の解説の一部です。
「タンデム式三葉機」を含む「三葉機」の記事については、「三葉機」の概要を参照ください。
- タンデム式三葉機のページへのリンク