タンデム授乳、過期授乳、共同授乳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 11:17 UTC 版)
「母乳栄養」の記事における「タンデム授乳、過期授乳、共同授乳」の解説
両方の乳房から二人の子供に同時授乳することを「タンデム授乳」(タンデムは二人乗り、縦列などの意)という。「ダブルフィーディング」と呼ぶ人もいる。 最もよく見られるのは双生児を同時に授乳する場合である。もっとも、双子といっても、同じようにお腹がすくわけではないから、同じように授乳しなければならないというわけでもない。同時に授乳しようとすると、その子なりのペースで母乳を飲むことを阻害しかねない。 三つ子以上になると、全ての子供のペースに合わせ食欲を満足させるのはとても難しくなる。乳腺は必要な量の母乳を合成でき、母乳で三つ子以上を上手に育てた母親はたくさんいるが、別の選択肢を使うのが普通である。 双子でなくても、先に生まれた子供が離乳しないうちに次の子供が生まれた場合もタンデム授乳が便利である。この場合、妊娠の最後になると母乳はこれから生まれてくる子供向けに初乳になる。初乳状態の母乳を飲ませ続けることも、これを切っ掛けにして上の子を断乳することもある。 異論を唱える人もいるが、女性によっては3歳、まれには7歳の子供にまで母乳を与え続けることがある。過期授乳(extended breastfeeding)と呼ばれるものである。これを支持する人は、母乳の栄養上、情緒上の利点を挙げ、子供が飲む間はずっと母乳を与える。反対者は7歳まで授乳を遷延させると、子供の情緒を未成熟なままにし、性心理学的な問題を残すと信じている。 アフリカなどの発展途上国の一部では、複数の母親が一人の子供に授乳することも普通にみられる。この「共同授乳」は出生時はHIV陰性だった乳児にHIV感染が拡大する原因の一つとして注目されている。乳母 参照
※この「タンデム授乳、過期授乳、共同授乳」の解説は、「母乳栄養」の解説の一部です。
「タンデム授乳、過期授乳、共同授乳」を含む「母乳栄養」の記事については、「母乳栄養」の概要を参照ください。
- タンデム授乳、過期授乳、共同授乳のページへのリンク