スチルベノイドとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > スチルベノイドの意味・解説 

スチルベノイド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/22 13:30 UTC 版)

レスベラトロールは生物学的に重要なスチルベノイドである。

スチルベノイド(Stilbenoid)は、樹木心材形成における二次生成物であり、ファイトアレキシンとして働く。化学的には、スチルベンヒドロキシル化誘導体である。生化学的には、フェニルプロパノイドの一種であり、生合成経路のほとんどをカルコノイドと共有している[1]

ケトシンターゼの向きの代替経路で作られる細菌のスチルベノイドである(E)-3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンは、ヘテロラブディティス属(Heterorhabditis)の線形動物の共生細菌フォトラブダス属(Photorhabdus)中に存在する[2]

スチルベノイドの例は、ブドウに含まれ、多くの健康に有益な効果を持つとされるレスベラトロールである[3]

ファイトアレキシンとしての性質

いくつかの研究により、マツ材線虫病等の樹木の病気に対する抵抗性を担っていることが示されている。

既知のスチルベノイド

アグリコン
オリゴマー
  • α-ビニフェリン
  • アンペロプシンA[4]
  • アンペロプシンE[4]
  • ジプトインドネシンC - カワン(Shorea pinanga)の幹から単離される[5]
  • ジプトインドネシンF - ダマールブア(Shorea gibbosa)の幹から単離される[4]
  • ε-ビニフェリン
  • フレクスオソールA[6]
  • グネチンH[5]
  • ヘムスレヤノールD[4]
  • ホペアフェノール[5]
  • ジプトインドネシンB
  • バチカノールB[4]
配糖体
配糖体オリゴマー
  • ジプトインドネシンA

関連項目

  • ジヒドロスチルベノイド

出典

  1. ^ V. S. Sobolev, B. W. Horn, T. L. Potter, S. T. Deyrup, J. B. Gloer (2006). “Production of Stilbenoids and Phenolic Acids by the Peanut Plant at Early Stages of Growth”. J. Agric. Food Chem. 54 (10): 3505–11. doi:10.1021/jf0602673. PMID 19127717. 
  2. ^ Joyce SA, Brachmann AO, Glazer I, Lango L, Schwär G, Clarke DJ, Bode HB (2008). “Bacterial biosynthesis of a multipotent stilbene”. Angew Chem Int Ed Engl 47 (10): 1942–5. doi:10.1002/anie.200705148. PMID 18236486. 
  3. ^ Jang MS, Cai EN, Udeani GO (1997). “Cancer chemopreventive activity of resveratrol, a natural product derived from grapes”. Science 275 (5297): 218–20. doi:10.1126/science.275.5297.218. PMID 8985016. 
  4. ^ a b c d e Oligostilbenoids from Shorea gibbosa and their cytotoxic properties against P-388 cells. Haryoto Saroyobudiono, Lia D. Juliawaty, Yana M. Syah, Sjamsul A. Achmad, Euis H. Hakim, Jalifah Latip and Ikram M. Said, Journal of Natural Medicines, Volume 62, Number 2 / avril 2008
  5. ^ a b c A modified oligostilbenoid, diptoindonesin C, from Shorea pinanga Scheff. Yana M. Syah; Euis H. Hakim; Emilio L. Ghisalberti; Afghani Jayuska; Didin Mujahidin; Sjamsul A. Achmad, Natural Product Research, Volume 23, Issue 7 October 2009
  6. ^ Flexuosol A, a New Tetrastilbene from Vitis flexuosa. Wen-wu Li, Bo-gang Li and Yao-zu Chen, J. Nat. Prod., 1998, 61 (5), pp 646–647, doi:10.1021/np970457v
  • Hillis WE (1987) Heartwood and tree exudates. Springer, Berlin Heidelberg New York.
  • Yamada T, Ito S (1993) Chemical defense responses of wilt-resistant pine species, Pinus strobus and P. taeda, against Bursaphelenchus xylophilus infection. Ann Phytopathol Soc Jpn 59:666–672.

スチルベノイド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/30 08:43 UTC 版)

ワインのフェノール」の記事における「スチルベノイド」の解説

ヨーロッパブドウは、スチルベノイドも生成するレスベラトロールは、ブドウ果皮に最も高濃度含まれる成熟果実中にレスベラトロール異なった含有量含まれるのは、成熟度の差もあるが、遺伝子型違い大きい。赤いブドウにも白いブドウにもレスベラトロール含まれるが、果皮接触やマセレーションがあるため、赤ワインの方が白ワインよりも10倍も多くレスベラトロール含まれるブドウ生産するレスベラトロールは、微生物からの防御役割果たし、その生産紫外線照射活性化されるボルドーブルゴーニュ等の寒冷湿度の高い地域では病気になる可能性高くカリフォルニアオーストリア等の温かく乾燥した地域比べてレスベラトロール含有量多くなるブドウの品種によってもかなり含有量異なり、マスカダインやピノ種には多く含まれるが、カベルネ種には少ない。20世紀末フレンチパラドックスに関してレスベラトロールの健康への影響について興味持たれた。 ブドウ中にはピセアタンノール存在し、そのため赤ワインでも見られる

※この「スチルベノイド」の解説は、「ワインのフェノール」の解説の一部です。
「スチルベノイド」を含む「ワインのフェノール」の記事については、「ワインのフェノール」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「スチルベノイド」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「スチルベノイド」の関連用語

スチルベノイドのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



スチルベノイドのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのスチルベノイド (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのワインのフェノール (改訂履歴)、ルバーブ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS