ジョセフ・カーウィン(Joseph Curwen)
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「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」の記事における「ジョセフ・カーウィン(Joseph Curwen)」の解説
チャールズ・デクスター・ウォードの100年以上前の先祖。黒魔術師。墓を暴いて死者を蘇生させ、拷問にかけて知識を自白させ、己の物とする外道。 1662年(ないし1663年)の2月18日、アメリカ合衆国ニューイングランド、マサチューセッツ州エセックス郡セイラム村に生まれる。15歳で船乗りとして各地を旅する。1981年に帰郷し、2人の友人と共同して海外から魔術に関する文献を集め、黒魔術の研究を行った。1692年にセイラム魔女事件で嫌疑をかけられると、逮捕から逃れるためロードアイランド州プロヴィデンスに移住し、交易商を通じて実業家になり名士として活躍するも再び黒魔術の研究を始める。 1763年にイライザ・ティリンガーストと結婚。恋人を奪われたエズラ・ウィードンは、カーウィンの悪行を調べ上げ、街の有力者たちと協力して抹殺計画を企てる。1771年に、エズラらに襲撃され、殺害されたうえに、記録も抹消される。 1927年にチャールズの魔術によって蘇生し、アレン医師を名乗ってチャールズと同居する。チャールズが邪魔になり、翌1928年に彼を殺して、自分がチャールズになりすます。最終的には、真相に気づいたウィレット医師により滅ぼされる。 ラブクラフトの小説『壁のなかの鼠(1923年)』の主人公デラ・ポーア、『インスマスの影(1936年)』のオーベッド・マーシュ船長、そして『死体蘇生者ハーバート・ウェスト(1922年)』のハーバート・ウェストに類似する点があり、ラブクラフトの中には類型化された悪人像があったことが分かる。呪われた血筋、傲慢な自信家、そして魔術である。また上記の三人が自滅しているのに対し、カーウィンは、制裁を受けているなど悪役として明確に位置付けられていた。
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