シーザー・ミランによる犬の問題行動に対する助言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 16:51 UTC 版)
「シーザー・ミラン」の記事における「シーザー・ミランによる犬の問題行動に対する助言」の解説
過保護だったり犬に対して弱気・不安・緊張・恐怖心・怒りを持つ飼い主に対しては、穏やかで毅然とした態度を求める。 人間が群れを支配していない場合、犬が主導権を握ろうとする。それによって様々な問題行動が生じる。 犬に占有物や支配圏を許している場合、物や場所の独占は決して許さないように改める。 犬を飼い始めたら初日からルール・境界・制限を犬に対して態度で示さなければいけない。ルール・境界・制限がないと犬は支配的になったり、精神のバランスを失い何かに執着し始める。そして様々な問題行動が生じる。 散歩が少なかったり運動量が少ない場合、犬が疲れる程度の十分な運動をさせる事を勧める。 人と犬の絆の9割は散歩によって築かれる。 散歩のため犬を連れて玄関を出る時、家に入る時の出入りの第一歩は犬が先になってはいけない。一度立ち止まって犬を落ち着かせ、第一歩は飼い主が先に踏み出す。また散歩を終えて家に帰る時も、飼い主を引っ張るような精神状態で家に入ってはいけない。一度立ち止まって犬を落ち着かせてから飼い主が先に家に入る。散歩の始め方と終わり方が最も大事である。 散歩中のリードは短めに持ち、常にたるみを持たせる。 散歩中は犬に飼い主の横か後ろを歩かせる。飼い主の前を歩かせてはいけない。犬が興奮したら足のかかとを使って、わき腹の後部をタッチして落ち着かせる 散歩中に犬が周囲の対象物に気を取られたら、2秒以内にリードを横に引いて犬の意識をまっすぐ前に進むことに集中するように導く。 人や他の犬に対して吠えるなどの問題行動を起こしたら、指を使うか足のかかとを使ってタッチ(首付近、またはわき腹の後部を5本指で突く感じ)し、犬の注意をそらして興奮を鎮める。 犬の興奮状態がひどい時は横たわらせて興奮状態を鎮める方法もあるが、一般の飼い主は屋内でのみ実行するに留めた方がよい。シーザーは散歩中など屋外でこの方法を行う場合は専門家の指導を受けて行うことを勧めている。 犬が支配行動を示したら、目つき・耳の向き・尻尾の高さに注意し、すぐにタッチして警告する。犬が従順な状態の時は、耳は後ろを向き、頭は低く、尾も低い。 犬へ警告する場合、問題行動の兆候を見せたらリードを横に引くかタッチして瞬時に注意する。タイミングが遅れると注意しても効果はない。犬は現在を生きているからである。 犬が興奮している場合、まず興奮状態を抑える。それから穏やかで毅然とした態度で明確に指示する。 犬の問題行動を叱る時に犬の名前を呼んで叱ってはいけない。名前を呼ばれると犬は名前と今の興奮、不安、緊張状態を関連づけてしまうので、「落ち着け」の意味だとは理解できなくなるからである。 大声で叱るより、静かに訴える方が犬は言うことを聞く。動物は静かなエネルギーを好むからである。 興奮、不安、緊張、何かに怯える恐怖心で不安定な状態の犬や知らない犬には、触らない、話しかけない、目を合わせない(気にかけないで無視する)。 「触らない、話しかけない、目を合わせない」は犬の飼い主がリーダーシップを身に付けるために欠くことのできない基本的なテクニックである。このテクニックを実践すると次第に犬は飼い主を自分のリーダーとみなす様になる。そして犬がいい子にしている時だけ愛情を注ぐべきである。 犬が興奮している時にえさを与えてはならない。穏やかで従順になってから与える。 問題犬に対処する時、時には忍耐・根気が最強の武器となる。 不安定な犬の不安や緊張や恐怖心を取り除くとき、諦めないことが大事。力を入れず、同情せず、リラックスする、そうして支えるのが(犬に対する)愛である。 善意であっても過去にとらわれた同情心は犬に負のエネルギーを与える。過去を引きずらないことが大事である。
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