ゴッタンの歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/01 14:59 UTC 版)
ゴッタンは当時の薩摩が中国との貿易をしていた沈没船の中から発見された。元は貴州省ミャオ族に伝わる三弦琵琶の楽器でその名を『古弾(グータン)』音読みで言うと「コタン」これが当時の人々に解釈されて「ゴッタン」と呼ばれる様になったと思われる。雲南省や貴州省などの照葉樹林帯の生活、習俗、儀礼など日本文化の共通性が多く指摘、報告があるが、その照葉樹林文化にのって日本にやってきたようだ。「ゴッタンが伝えられる際、水神信仰につながる呪具(じゅぐ)、雨乞いの道具としての性格も併せ持っていたため、いつの時代でも民衆が手放さなかったのではないか」との民俗学者、故鳥集忠男は「花和尚訪中記」の中で指摘している。 中国から薩摩へ伝来してから、南九州で独自の進化を遂げ念仏信仰の伴奏楽器として根付き、南九州の伝統楽器として現代へ伝わっている。 島津藩の時代、過酷な念仏弾圧に人々は隠れ念仏洞と呼ばれる洞窟などに隠れて念仏を唱えていたが、ゴッタンの出現によって明るい場所で唄に織りまぜて念仏唄として弾くようになった。荷方節などの曲が有名、ゴッタンの伴奏に合わせて喜びや悲しみを込めて唄った。 鹿児島県での名前の由来は大工が新築のお宅の棟上げ前に余った材料で宴用に一晩で作った楽器として、ゴツくて不細工なという意味で「ゴッタマしい」語尾に鹿児島地方独特の言い回しで「~ドン」の派生語で「~タン」とつける言葉が重なってゴッタンと言うようになったとの伝説もある。
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