コラ (刀)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > コラ (刀)の意味・解説 

コラ (刀)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/05 15:03 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
コラと鞘。日本刀とは逆で、湾曲した刀身の内側(図では右側)に刃が付く。

コラKora)はネパールなど北インドで使われていた刀剣[1]。大型のナイフ、もしくはとも形容され[2]、ゲームにおいてはに分類されるケースもある[3]。戦闘用として、または儀礼用としても用いられる[1]。熟練者ともなると羊を一刀両断するほどの威力があるという[2]。湾曲した刀身は先端に行くほど幅が広くなり、カーブの内側に刃を持つ。刀身には意匠として溝やハスの花、仏教的なシンボルのの彫刻などが施されるケースも見られる[2]。グリップには手を防護するために、のような円盤が付く場合がある[2]。鞘の材質は革製であったり、ベルベット地に多くの銀を使った彫刻細工の装飾を付けたものなどさまざまで、孔雀の羽根や、金の浮き彫りを用いたものもある[2]。コラの刀身の形状と合わせて作られている鞘からは一手では抜刀できない。このタイプの鞘だと峰の側をホックで留めて固定するので、抜刀の際はまずホックを外す必要がある[4]。同地域の武器であるククリが一般家庭においても料理などの民生用として現役なのとは違い、コラは取りまわしの不便さからか現代において使われる場面はほぼないと言える[4]

ネパールで使われるようになったのは7世紀とも9世紀とも言われる[4]。ネパールにおける類似した他の武器(例えばククリ)と同様古代ギリシアコピスという刀剣が起源とも考えられているが、ネパール近辺の現地で自然に発生したとも考えられている[5]。19世紀のグルカ戦争においても使用された[5]

脚注

[ヘルプ]
  1. ^ a b Russell, C. Alan. “Nepalese Kora”. 2016年9月1日閲覧。
  2. ^ a b c d e Tatton, E. (2013), Indian and Oriental Arms and Armour, Dover Military History, Weapons, Armor, Dover Publications, pp. 100-101, ISBN 9780486147130, https://books.google.co.jp/books?id=52FDeFdxbV0C 
  3. ^ 力造 『クロノスの原初神器』 新紀元社〈Role & Roll RPG〉、2014年、48頁。 ISBN 978-4-7753-1314-5 
  4. ^ a b c バネ鋼を鍛造した古代の刀剣”コラ””. ネパールナイフ. 2016年9月1日閲覧。
  5. ^ a b Khukuri Background Info”. Himalayan Imports. 2016年9月1日閲覧。

外部リンク

  • ウィキメディア・コモンズには、ネパールの刀剣に関するカテゴリがあります。

「コラ (刀)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「コラ (刀)」の関連用語

コラ (刀)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



コラ (刀)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのコラ (刀) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS