ゲームと事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 10:21 UTC 版)
ゲームと現実の事件が関連付けられて問題視された事例もある。 米コロンバイン高校銃乱射事件(1999年)がそれで、同事件では犯人の少年らは綿密な計画を練り、爆発物を使ってパニックを誘発させ、建物から飛び出してきた生徒を正面から銃撃する計画を立て、爆弾は不発だったものの銃を乱射して多数の死傷者を出した。最終的に少年らは銃を口にくわえて発砲・自殺している。 同事件では当初よりこれによく似た状況を扱った『ポスタル』というゲームとの類似性が疑われている。同ゲームでは民家を攻撃すると住民が飛び出してくるという内容や、主人公がコートを着ているという点、また「自殺」というコマンドが用意されており、これを実行するとゲーム主人公がやはり銃をくわえて自殺するなど、事件内容と酷似する描写が見られる。 これらの類似点から、同ゲームにより価値観をゆがめた少年らが犯行に及んだと推測した市民団体や世論もあって、同ゲームは全米で店頭販売禁止となった。また、オーストラリア・ニュージーランドなどのOFLC加入国でも発売禁止処分となった。 なお同事件の発生要因に関しては、同ゲームを含むコンピュータゲームとの因果関係は解明されていない。単純に銃社会問題と関連付けたものから、加害者少年らの多感な時期に見られる攻撃性の暴走や「学業不振による抑圧・海兵隊から不合格通知を受け取ったこと」による挫折感・脳障害や性格異常の可能性といった様々な要素ないし可能性が指摘されている(ただし薬物中毒の可能性及び抗うつ薬使用に対する副作用に関しては、事件後の検査で否定された)。中には、マリリン・マンソンの曲との関連性まで取り沙汰されている。(詳細についてはコロンバイン高校銃乱射事件または『ボウリング・フォー・コロンバイン』の項を参照)
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