クエン酸三ナトリウム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/14 09:27 UTC 版)
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| 物質名 | |
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Trisodium 2-hydroxypropane-1,2,3-tricarboxylate
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別名
クエン酸ナトリウム |
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| 識別情報 | |
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3D model (JSmol)
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| ChEMBL | |
| ChemSpider | |
| ECHA InfoCard | 100.000.614 |
| E番号 | E331iii (酸化防止剤およびpH調整剤) |
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PubChem CID
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| RTECS number |
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| UNII |
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CompTox Dashboard (EPA)
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| 性質 | |
| Na3C6H5O7 | |
| モル質量 | 258.06 g/mol (無水和物), 294.10 g/mol (二水和物) |
| 外観 | 白色結晶粉末 |
| 密度 | 1.7 g/cm3 |
| 融点 | > 300 °C (572 °F; 573 K) (水和物はおよそ150 °Cで脱水) |
| 沸点 | 分解 |
| 無水和物:57 g/100 g H2O (25 °C) [1] 五水和物: 92 g/100 g H2O (25 °C)[2] | |
| 危険性 | |
| 労働安全衛生 (OHS/OSH): | |
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主な危険性
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刺激性 |
| NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |
| 致死量または濃度 (LD, LC) | |
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半数致死量 LD50
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1548 mg/kg (腹腔内投与、ラット)[3] |
| 安全データシート (SDS) | External MSDS |
| 関連する物質 | |
| 関連物質 | クエン酸一ナトリウム クエン酸二ナトリウム クエン酸カルシウム クエン酸 |
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特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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クエン酸三ナトリウムは分子式Na
3C
6H
5O
7で表される有機塩である。 単にクエン酸ナトリウムと呼ばれることもあるが、クエン酸ナトリウムと言った場合クエン酸とナトリウムの3種類の塩をどれでも指しうることに注意が必要である。塩味と弱い酸味を示し、弱塩基性を呈する。
用途
食品
クエン酸ナトリウムは主に食品添加物として、香料および防腐剤としてられる。E番号はE331。ブラートヴルストの原料としてよく用いられるほか、レディ・トゥ・ドリンク飲料および粉末ジュースに酸味料として用いられる。ほかにも、ゼリー、アイスクリーム、ヨーグルト、ジャム、甘味、ミルクパウダー、プロセスチーズ、炭酸飲料、ワインなどに用いられる[4]。
クエン酸ナトリウムはチーズ製造時に乳化安定剤として用いられる。これにより油の分離が抑えられ、チーズが油状にならずに溶けるようになる。
緩衝液
クエン酸イオンは弱酸の共役塩基であるため、緩衝液またはpH調整剤として使用可能であり、ゼリーなどに酸度を調製する用途で添加されている。コーヒーマシンのミルク容器にも使われている。制酸薬の一部には水に溶けると生成物としてクエン酸三ナトリウムが生じるものもある[要出典]。5 g/100 ml水溶液の25 °C におけるpHは7.5から9.0である。ヒトの消化器系へのpH影響を調整する目的で、チーズやヨーグルトなど市販の乳製品製品に添加される[要出典]。また、ゲル微細構造に対する効果もある[5]。
化学
クエン酸ナトリウムは、有機分析においてグルコースなどの還元性糖の存在を検出するために広く用いられるベネジクト液の成分のひとつである。
医薬
1914年、ベルギー人医師アルベール・ユスタンとアルゼンチン人医師・研究者ルイス・アゴーテは、クエン酸ナトリウムを抗凝固薬として用いた輸血に成功した。リチャード・ルイゾンは1915年、その適切な濃度を決定した。現在でも採血用チューブや血液銀行における血液保存のために使用される。クエン酸イオンは血液中のカルシウムイオンとキレート形成しクエン酸カルシウムを形成するため、血液凝固機構を阻害する。近年、全身性抗凝固作用のリスクが低いクエン酸三ナトリウムがヘパリンの代わりに血管カテーテルや血液透析ラインのロック剤としても使用されるようになっている[6]。
2003年、Ööpikらは体重1kgあたり0.5gのクエン酸ナトリウムを投与することで、5 km走のタイムが30秒短縮することを示す研究を発表した[7]。
クエン酸ナトリウムは、膀胱炎などの尿路感染症に伴う不快感の緩和や、遠位腎尿細管性アシドーシスで見られるアシドーシスの改善に用いられる。浸透圧性瀉下薬としても使用可能である。ほかにも、WHO経口補水療法に主成分として含まれる。
制酸薬として、特に麻酔や帝王切開前に、胃内容物の誤嚥に伴うリスクを軽減するために使用される。
スケール除去
クエン酸ナトリウムは、ボイラーを停止させることなく炭酸カルシウムスケールを効果的に除去できる[8]。また、自動車のラジエータの洗浄にも用いられる[9]。
関連項目
出典
- ^ “Sodium citrate | 68-04-2”. 2023年12月14日閲覧。
- ^ “CRC Handbook of Chemistry and Physics”. 2013年11月22日閲覧。
- ^ Chambers, Michael. “ChemIDplus - 68-04-2 - HRXKRNGNAMMEHJ-UHFFFAOYSA-K - Sodium citrate anhydrous - Similar structures search, synonyms, formulas, resource links, and other chemical information.”. chem.nlm.nih.gov. 2025年11月14日閲覧。
- ^ “Permitted Emulsifying Salt (E331)”. 2025年11月14日閲覧。
- ^ Ozcan-Yilsay, T; Lee, W.-J. (2007). “Effect of Trisodium Citrate on Rheological and Physical Properties and Microstructure of Yogurt”. Journal of Dairy Science 90 (4): 1644–1652. doi:10.3168/jds.2006-538. PMID 17369204.
- ^ “Locking Solutions for Hemodialysis Catheters”. Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
- ^ V. Ööpik; I. Saaremets; L. Medijainen; K. Karelson; T. Janson; S. Timpmann (2003). “Effects of sodium citrate ingestion before exercise on endurance performance in well trained college runners”. British Journal of Sports Medicine 37 (6): 485–489. doi:10.1136/bjsm.37.6.485. PMC 1724692. PMID 14665584.
- ^ アメリカ合衆国特許第 3,095,862号
- ^ “MSDS”. 2025年11月14日閲覧。
クエン酸三ナトリウム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/24 09:46 UTC 版)
「クエン酸ナトリウム」の記事における「クエン酸三ナトリウム」の解説
クエン酸三ナトリウム(クエン酸トリナトリウム)は、示性式が Na3(C3H5O(COO)3) の塩。 クエン酸と炭酸水素ナトリウムの中和反応で合成される。 3 NaHCO 3 + C 6 H 8 O 7 {\displaystyle {\ce {3NaHCO3\ + C6H8O7}}} ⟶ Na 3 C 6 H 5 O 7 + 3 CO 2 + 3 H 2 O {\displaystyle {\ce {-> Na3C6H5O7\ + 3CO2\ + 3H2O}}} 式量は258。心地よい塩味と香味を示す。酸味料やpH調整剤や調味料や香料または保存料として食品に添加されることがある。またプロセスチーズやその加工品などに限るとクエン酸三ナトリウムを乳化剤として添加することがある。なおクエン酸もナトリウム塩も元々食品に含まれているもの、つまり食品添加物が登場する以前から食品に含まれていたものなので、クエン酸三ナトリウムを食品に添加しても比較的安全だとされている。また食品以外では、抗凝固薬として採取した血液に添加される。
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