クイズ番組の賞金上限の制限
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 00:36 UTC 版)
「クイズ番組」の記事における「クイズ番組の賞金上限の制限」の解説
視聴者参加型番組では、例えば「ベルトクイズQ&Q」(初期は最高賞金270万円)や「クイズタイムショック」(初期は全問正解者に対しての賞金・賞品の上限なし。賞金100万円に加え、副賞に自動車もあった)などのように高額の賞金・賞品を獲得した視聴者や芸能人・文化人もいた他、「アップダウンクイズ」(初期はハワイ旅行と副賞賞金20万円)や、「オリンピックショウ 地上最大のクイズ」(「オリンピック…」時代は賞金100万円。後期シリーズの「ジェットショー・地上最大のクイズ」では賞金100万円と世界一周旅行)などがあって、賞金・賞品の規制は無制限だった。 ところが、1971年にフジテレビで放送された「クイズ・キングにまかせろ!」でトップ賞の賞品に「1室1000万円相当の東京都用賀のマンション」がかけられたことで、公正取引委員会から「余りにも高額の賞金・賞品だと視聴者の射幸心をあおる」として、厳重注意を受けた。これがきっかけで公取委は「クイズ番組・歌合戦番組・ゲーム番組・さらにはテレビ・ラジオ番組のプレゼント・商品・雑誌を含むオープン懸賞企画における賞金・賞品の総額は100万円までを上限とする」という取り決めを設けた。ただし、紳士協定上、製薬会社の一社提供番組に関しては、最大10万円までであり、それ以上の獲得賞金は、番組制作局の募金キャンペーンに寄付するなどをしていた。 その後1996年4月に規制緩和され、1000万円に上限を引き上げる。第一号番組はテレビ東京「決戦!クイズの帝王」だった。後にクイズ番組ではないが、TBS「しあわせ家族計画」は賞品総額300万円であった。この他1000万円への引き上げに際して、先ほどの「クイズ$ミリオネア」などの高額賞金番組が登場するようになった。 2006年からは規制がさらに緩和され、36年ぶりに「上限撤廃」となり現在に至る。しかし、日本民間放送連盟では、この規制緩和に逆行する形で、参加者1人当たりの賞金の上限を200万円とする自主規制を設けた。このため、「クイズ$ミリオネア」などの高額賞金を出すクイズ番組では、2006年以前の放送では1人で1000万円の賞金を獲得できたが、自主規制設定以降は必ず参加者を含めて複数人の名義(例えば、最高賞金額が1000万円の場合は5人)を必要とするルールに変更した事例もある。
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