キップ・チャルマーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/06/07 05:56 UTC 版)
「肩をすくめるアトラスの登場人物一覧」の記事における「キップ・チャルマーズ」の解説
Kip Chalmers ワシントンで複数の省庁を渡り歩いてきた人物。態度が驕傲なため、事情を知らない人々からはウェスリー・ムーチ(経済企画国家資源局調整官長)に匹敵する存在と誤解される。 「金髪の巻き毛」で「ぶかっこうな口」をしている。 「少し裕福で少し名の知れた一族の出だが、特別な階級の貴族だけがこれほど皮肉と無頓着さを保てると誇示するようにと、富と名声をせせら笑」う。 「人は理性によって生きる必要はない」、「人を行動に駆り立てる唯一有効な手段は恐怖に働きかけること」という信条の持ち主。 独自の戦略的理由から政界入りを決意し、国民立法府議員選挙にカリフォルニア州から立候補する。有権者と初めて対面するサンフランシスコでの大会に出席するため、選挙幹事長、愛人、著名老作家の3人を連れ、タッガート大陸横断鉄道の特急コメット号に連結させた専用車両で、ワシントンから出発する(選挙幹事長は1日早い出発を望んだが、ワシントンでのカクテル・パーティーに出席するためにぎりぎりの出発を選んだ)。 サンフランシスコでの有権者への顔見せまで24時間を切った夜、彼らが乗った列車を牽引するディーゼル機関車が、コロラド州の山中でレールの亀裂のために脱線し、立ち往生する。ディーゼル機関車の予備はなく、蒸気機関車で出発すればタッガート・トンネル内で全員窒息することを車掌が説明するが、聞き入れない。列車をすぐ動かすよう脅迫する電報を、社長ジェイムズ・タッガート宛に打たせる。 脅迫が効き、コメット号が蒸気機関車に引かれタッガート・トンネルに向けて発車した瞬間、同行の選挙幹事長レスター・タックに「な? 人間を扱うには恐れが唯一有効な手段なんだ」と勝ち誇って言う。
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