カワグチ技研を巡る汚職
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/21 15:26 UTC 版)
「公的年金流用問題」の記事における「カワグチ技研を巡る汚職」の解説
2004年(平成16年)、カワグチ技研から平成14年(2002年)度に調達した金銭登録機は、全国312のすべての事務所と個別に随意契約形式で調達されていたことが発覚した。同年9月27日に社会保険庁総務部地方課長(2002年4月 - 2004年3月当時の運営部年金保険課長)が、収賄の容疑で逮捕・起訴された。カワグチ技研社長は、ニチネン企画の監査役でもあった。調査の結果、長期にわたっての特定業者との契約、契約業者の選定理由が不明確であるなど、安易な随意契約を行っており、多数の職員とカワグチ技研及びニチネン企画との癒着が明らかになった。 金銭登録機 - 国民年金の納付率の低下や未納者カードの盗難などにより早期導入の必要性があり、国民年金の保険料徴収に用いる携帯端末をカワグチ技研から平成14年度に購入したが、業者の選定や地方での随意契約に関して、社保庁課長から経理課補佐へ指示があった。 届出用紙等印刷システム - 届出用紙を両面印刷できるパピアートを平成11年(1999年)度にカワグチ技研から導入したが、担当班長(別件で懲戒免職済)が上司の了解を得ず、契約締結前に事業を計画している旨の文書をカワグチ技研に渡し、監修料名目で200万円を受領した。システムの導入前後の業務管理がなおざりで、需要を過大に提示し、これが背景となって平成13年(2001年)度分の単価を引上げた。導入後も本庁から届出用紙を交付し、使用状況も把握しなかった。 図書購入及び印刷発注 - 過去5年間にニチネン企画から購入した図書等は9品目、印刷物等の発注は11品目、合計11億7300万円であった。印刷物のうち1品目については、社会保険庁総務部地方課長がニチネン企画に受注させるよう指示し、企画競争に工作をした。
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