カルロス・バイエガとは? わかりやすく解説

カルロス・バイエガ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/03 17:26 UTC 版)

カルロス・バイエガ
Carlos Baerga
2024年7月30日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国
出身地 プエルトリコ自治連邦区サンフアン
生年月日 (1968-11-04) 1968年11月4日(55歳)
身長
体重
5' 11" =約180.3 cm
200 lb =約90.7 kg
選手情報
投球・打席 右投両打
ポジション 二塁手一塁手三塁手
プロ入り 1985年 アマチュア・フリーエージェントとしてサンディエゴ・パドレスと契約
初出場 MLB / 1990年4月14日
KBO / 2001年
最終出場 MLB / 2005年9月30日
KBO / 2001年
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

カルロス・オベッド・バイエガ・オーティズCarlos Obed Baerga Ortiz, 1968年11月4日 - )は、プエルトリコサンフアン出身の元プロ野球選手内野手)。右投両打。

インディアンス時代は、強打の二塁手として鳴らした。福音派キリスト教徒である。

経歴

幼少期はプエルトリコ・リーグのサントゥルーセ・クラバーズの選手になることを夢みていたバイエガは、16歳の時にサンディエゴ・パドレスと契約する。

マイナーリーグ時代は、打撃面では好成績を残す一方、二塁・三塁・遊撃守備では毎年30失策前後と不安が残っていた。1989年のオフには、強打者ジョー・カーターとのトレードサンディー・アロマー・ジュニア、クリス・ジェームスと共にクリーブランド・インディアンスに移籍する。

インディアンス時代

1990年マイナーリーグAAA級で開幕をむかえたが、12試合で打率.380の成績で4月12日にメジャー初昇格、最も頼りになる代打となった[1] この年は三塁手・遊撃手として出場する。

1991年には三塁手・二塁手として158試合に出場しレギュラーの座をつかんだ。

1992年アルバート・ベルに次ぐチーム2位の20本塁打、105打点を記録し中軸選手に成長し、初めてオールスターに選出、オフに開催された日米野球MLB選抜として来日した。

1993年はチーム1位の打率.321、本塁打・打点は前年に引き続きベルに次ぐ2位で、初のシルバースラッガー賞にも選ばれた。また4月8日の対ニューヨーク・ヤンキース戦では、MLB史上初の1イニング左右打席本塁打も記録している[2]。この記録は、他には2002年マーク・ベルホーン2012年ケンドリス・モラレスだけである。2年連続の200安打・20本塁打・100打点は、1922年ロジャース・ホーンスビー以来の記録となった[3]

1994年1994年から1995年のMLBストライキの影響で103試合の出場にとどまったが、19本塁打、80打点を記録。

1995年にはチームのア・リーグ中地区優勝に貢献、リーグチャンピオンシップシリーズでは打率.400と活躍したが、2勝4敗で敗れたアトランタ・ブレーブスとのワールドシリーズでは最終打者になった。好成績は残していたものの、しばしばベスト体重をオーバーし、練習中にも携帯電話を使うなど、首脳陣は問題視していた[1]

1996年のシーズン中にインディアンスの抑え投手ホセ・メサの妻と浮気をしているとの噂が流れた際、メサは「彼が(チームから)出て行くか、もしくは自分が出て行くかだ」と語り、後の放出に繋がった[3]

メッツ時代

1996年7月26日、ジェフ・ケントホセ・ビスカイーノとのトレードでアルバロ・エスピノーザと共にニューヨーク・メッツへ移籍する。メッツでは主に1・3番を打ったが[3]、移籍後の打率は.193にとどまった。

1997年は、脇腹の故障の影響で右打席には立たず[1]1998年も故障の影響などで成績が残せず、シーズン終了後の10月28日には再契約を提示されず、フリーエージェントとなった。

現役晩年

1999年の1月にセントルイス・カージナルスと契約するが開幕前に解雇され、3月末にシンシナティ・レッズと契約する。開幕をAAAでむかえ、打率.290を記録していたが6月4日に解雇され、パドレスに移籍する。AAAでの調整後パドレスに昇格し、二塁・三塁の控え選手として出場していたが、8月16日に3年ぶりにインディアンスに移籍する。ファンに愛されていたバイエガはスタンディングオベーションでむかえられた[1]

2000年タンパベイ・デビルレイズと契約するものの、開幕前に契約が無効となり1シーズンプレーをしなかった。

2001年シアトル・マリナーズと契約するものの開幕前に解雇され、独立リーグであるアトランティックリーグロングアイランド・ダックスでプレー。7月には故障により退団した元阪神ベン・リベラの代役として韓国プロ野球三星ライオンズに入団した。この年は「インディアンスの偉大な選手100人」にも選ばれた[3]。シーズン後にはクラバーズを買収、選手兼監督となり幼少期の夢をかなえた。

メジャーからの引退を決意していたが、12月にボストン・レッドソックスと契約し、2002年は控えの二塁手・指名打者として出場した。

2003年アリゾナ・ダイヤモンドバックスと契約し、控えの一塁・二塁手として好成績を残し、翌年まで在籍する。

2005年ワシントン・ナショナルズに在籍した。

引退後

現在は、ESPNのスペイン語放送の解説者をしている。

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
1990 CLE 108 338 312 46 81 17 2 7 123 47 0 2 1 5 16 2 4 57 4 .260 .300 .394 .694
1991 158 654 593 80 171 28 2 11 236 69 3 2 4 3 48 5 6 74 12 .288 .346 .398 .744
1992 161 716 657 92 205 32 1 20 299 105 10 2 2 9 35 10 13 76 15 .312 .354 .455 .809
1993 154 680 624 105 200 28 6 21 303 114 15 4 3 13 34 7 6 68 17 .321 .355 .486 .841
1994 103 469 442 81 139 32 2 19 232 80 8 2 3 8 10 1 6 45 10 .314 .333 .525 .858
1995 135 600 557 87 175 28 2 15 252 90 11 2 0 5 35 6 3 31 15 .314 .355 .452 .807
1996 100 453 424 54 113 25 0 10 168 55 1 1 2 4 16 0 7 25 15 .267 .302 .396 .698
NYM 26 91 83 5 16 3 0 2 25 11 0 0 0 1 5 0 2 2 8 .193 .253 .301 .554
'96計 126 544 507 59 129 28 0 12 193 66 1 1 2 5 21 0 9 27 23 .254 .293 .381 .674
1997 133 498 467 53 131 25 1 9 185 52 2 6 3 5 20 1 3 54 13 .281 .311 .396 .707
1998 147 551 511 46 136 27 1 7 186 53 0 1 3 7 24 6 6 55 21 .266 .303 .364 .667
1999 SD 33 89 80 6 20 1 0 2 27 5 1 0 1 0 6 0 2 14 2 .250 .318 .338 .656
CLE 22 63 57 4 13 0 0 1 16 5 1 1 1 1 4 1 0 10 3 .228 .274 .281 .555
'99計 55 152 137 10 33 1 0 3 43 10 2 1 2 1 10 1 2 24 5 .241 .300 .314 .614
2001 サムスン 39 131 120 18 33 3 2 4 52 17 0 0 0 1 6 1 4 12 5 .275 .328 .433 .761
2002 BOS 73 194 182 17 52 11 0 2 69 19 6 0 1 2 7 1 2 20 6 .286 .316 .379 .695
2003 ARI 105 231 207 31 71 13 0 4 96 39 1 1 1 3 18 1 2 20 6 .343 .396 .464 .860
2004 79 94 85 6 20 2 0 2 28 11 0 0 0 0 6 0 3 12 7 .235 .309 .329 .638
2005 WSH 93 174 158 18 40 7 0 2 53 19 0 0 1 0 7 0 8 17 4 .253 .318 .335 .653
MLB:14年 1630 5895 5439 731 1583 279 17 134 2298 774 59 24 26 66 291 41 73 580 158 .291 .332 .423 .755
KBO:1年 39 131 120 18 33 3 2 4 52 17 0 0 0 1 6 1 4 12 5 .275 .328 .433 .761

年度別守備成績



一塁(1B) 二塁(2B) 三塁(3B) 遊撃(SS)
















































1990 CLE - 8 22 22 5 8 .898 50 33 101 8 9 .994 48 24 41 4 10 .942
1991 - 75 163 238 12 59 .971 89 54 183 14 14 .944 2 0 0 1 0 .000
1992 - 160 400 475 19 138 .979 - -
1993 - 150 347 445 17 108 .979 - -
1994 - 102 205 335 15 70 .973 - -
1995 - 134 231 444 19 99 .973 - -
1996 - 100 191 308 15 63 .971 - -
NYM 16 98 5 1 8 .990 1 3 3 0 1 1.000 6 2 4 3 0 .667 -
'96計 16 98 5 1 8 .990 101 194 311 15 64 .971 6 2 4 3 0 .667 -
1997 - 131 244 371 14 88 .978 - -
1998 - 144 289 340 9 97 .986 - -
1999 SD 2 0 0 0 0 ---- 13 16 20 0 7 1.000 13 5 10 2 2 .882 -
CLE - 6 5 9 0 3 1.000 15 8 19 1 1 .964 -
'99計 2 0 0 0 0 ---- 19 21 29 0 10 1.000 28 13 29 3 3 .933 -
2001 サムスン - 29 43 52 7 11 .931 1 1 4 0 0 1.000 -
2002 BOS - 17 25 32 1 4 .983 1 0 0 0 0 ---- -
2003 ARI 19 123 8 2 12 .985 15 21 40 1 11 .984 5 6 7 0 0 1.000 -
2004 6 32 4 0 2 1.000 - - -
2005 WSH 11 65 2 1 2 .985 7 15 19 3 3 .919 20 7 16 2 1 .920 -
MLB 54 318 19 4 24 .988 1063 2177 3101 130 759 .976 199 115 340 30 27 .938 50 24 41 5 10 .929
KBO - 29 43 52 7 11 .931 1 1 4 0 0 1.000 -
  • 各年度の太字はリーグ最高

表彰

記録

背番号

  • 9(1990年 - 1996年、1999年)
  • 6(1996年)
  • 8(1997年 - 1998年)
  • 1(1999年)
  • 12(2001年)
  • 10(2002年)
  • 3(2003年 - 2004年)
  • 5(2005年)

脚注

  1. ^ a b c d The Ballplayers - Carlos Baerga” (英語). BaseballLibrary.com. 2008年3月18日閲覧。
  2. ^ April 8, 1993 New York Yankees at Cleveland Indians Box Score and Play by Play” (英語). BaseballLibrary.com. 2008年3月18日閲覧。
  3. ^ a b c d Carlos Baerga” (英語). BR Bullpen. 2008年3月18日閲覧。

関連項目

外部リンク





固有名詞の分類

ボストン・レッドソックスの選手 リチャード・ランセロッティ  リック・ランセロッティ  カルロス・バイエガ  ネイサン・ミンチー  エリック・パターソン
ニューヨーク・メッツの選手 ドン・シュルジー  ホセ・サンティアゴ  カルロス・バイエガ  ヒース・ベル  ダニー・グレーブス
クリーブランド・インディアンスの選手 チャド・ダービン  ホセ・サンティアゴ  カルロス・バイエガ  ブランドン・フィリップス  セシル・フィルダー
サンディエゴ・パドレスの選手 ドン・シュルジー  リック・ランセロッティ  カルロス・バイエガ  デイヴ・ハンセン  ヒース・ベル
ワシントン・ナショナルズ及びモントリオール・エクスポズの選手 エンディ・チャベス  リゴ・ベルトラン  カルロス・バイエガ  トニー・ソレイタ  リー・スティーブンス
アリゾナ・ダイヤモンドバックスの選手 エドウィン・ジャクソン  チャド・ダービン  カルロス・バイエガ  ブランドン・ウェブ  デニス・レイエス
プエルトリコの野球選手 クリス・ロハス  ホセ・サンティアゴ  カルロス・バイエガ  ヒラム・ボカチカ  フアン・ゴンザレス
三星ライオンズの選手 朴漢伊  文鉉晶  カルロス・バイエガ  太田龍生  朴鎮萬

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