コチニール色素
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コチニール色素(コチニールしきそ、英: cochineal extract)または、カルミンレッドK、カルミンレッドMK-40、カルミンレッドKL-80、(あるいは単にカルミン[1])、クリムゾンレーキ、ナチュラルレッド4[2]、C.I. 75470[2]、E120は、赤色系やピンク色系の色素であり、染料、食品用の天然着色料(食品添加物)、化粧品の着色料などとして使用されている。カルミン酸のアルミニウム塩として得られる。カメムシ目カイガラムシ上科の一部の昆虫、特にアジア産のラックカイガラムシ、南ヨーロッパのケルメスカイガラムシ、メキシコのコチニールカイガラムシなどのメスの体を乾燥させ、体内に蓄積されている色素化合物を水またはエタノールで抽出して色素としたもの。その本質はアントラキノン誘導体のカルミン酸であることから、カルミン酸色素とも呼ばれる。カルミンの語源は欧州のケルメスカイガラムシ(タマカイガラムシ)から古代から中世に伝統的に抽出して用いられてきた色素に由来する。
- ^ 日本の化粧品のパッケージの成分表示では単に、カルミン、と表示されている。
- ^ a b Dapson, Rw; Frank, M; Penney, Dp; Kiernan, Ja (2009). “Revised procedures for the certification of carmine (C.I. 75470, Natural red 4) as a biological stain”. Biotechnic & Histochemistry 82 (1): 13–15. doi:10.1080/10520290701207364. ISSN 1052-0295.
- ^ 「魅惑の赤色口紅」が原因でアナフィラキシーに 日経メディカル 2022/5/11, (要登録)
- ^ 原田晋, 山川有子, 杉本直樹, 穐 浩「O55-5 コチニール色素を原因物質と考えた,フランス製赤色マカロン摂取後に生じたアナフィラキシーの2症例(食物アレルギー アナフィラキシー1,口演,第62回日本アレルギー学会秋季学術大会)」『アレルギー』第61巻第9-10号、日本アレルギー学会、2012年、1538頁、doi:10.15036/arerugi.61.1538_1。
- ^ a b 穐山浩, 杉本直樹「コチニール色素・カルミン摂取による食物アレルギー」『ファルマシア』第50巻第6号、日本薬学会、2014年、522-527頁、doi:10.14894/faruawpsj.50.6_522。
- 1 コチニール色素とは
- 2 コチニール色素の概要
- 3 参考文献
カルミン酸色素と同じ種類の言葉
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