カタルーニャ語、ヴァレンシア語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/22 16:30 UTC 版)
「スペインの言語」の記事における「カタルーニャ語、ヴァレンシア語」の解説
詳細は「カタルーニャ語」、「ヴァレンシア語」、および「バラアース方言」を参照 カタルーニャ語(català)はカスティーリャ語とともに、カタルーニャ州、バラアース諸島州の州公用語であり、同様にヴァレンシア語(valencià、言語学的にはカタルーニャ語の西部地域変種(方言)である)もカスティーリャ語とともにヴァレンシア州の州公用語とされる。 カタルーニャ州においては主要な2地域変種(方言)が存在する。中部方言はバルセロナ県、ジローナ県、そしてタラゴナ県の東半分で見られる。レリダ県とタラゴナ県の西半分で話される地域変種は北西方言と呼ばれる。2008年にカタルーニャ自治州政府が実施した調査によると、カタルーニャ州ではカスティーリャ語を母語とするものが人口の過半数(およそ55.0%)で、カタルーニャ語を母語とする割合は31.6%で、約3.8%のものが両言語を母語としている。また州人口の76%が居住するバルセロナ都市圏(アンビト・マトルプリター・ダ・バルサローナ(カタルーニャ語版))地域とカム・ダ・タラゴーナ(カタルーニャ語版)地域ではカスティーリャ語が優勢で、自治州の残りの地域がカタルーニャ語優勢地域となっている。 バラアース諸島州で話されるカタルーニャ語(バラアース方言)はカタルーニャ語東部方言の下位変種で、いくつか本土の言葉とかなり異なる特徴(定冠詞el/laがes/saとなることなど)があり、balear(発音: [bəɫəˈa] バラアー、バラアース方言、バラアース語)と呼ばれる。バラアース諸島自治州政府(Govern de les Illes Balears)が2003年に実施した調査によると、バラアース諸島ではカスティーリャ語は人口の47.7%の母語となっており、42.6%が、カタルーニャ語、そして1.8%が両言語を母語としている。パルマ・デ・マリョルカ都市圏とアイヴィーサ島(イビサ島)ではカスティーリャ語が優勢で、一方マノルカ島(メノルカ島)とマリョルカ島の農村部ではカタルーニャ語が支配的である。 ヴァレンシア州では、伝統的にヴァレンシア語と呼ばれる、言語学的にはカタルーニャ西部の変種が話されている。19世紀から20世紀の間ヴァレンシア語はカタルーニャ語とは別の言語か、カタルーニャ語の地域変種であるかというヴァレンシア言語対立(スペイン語版)が繰り広げられた。ヴァレンシア州は言語的には2つの地域に分けられる。カスティーリャ語単一言語地域(州の面積の25%の地域で、人口の13%が居住する)とヴァレンシア語/カスティーリャ語二言語地域(州の面積の75%の地域で、人口の87%が居住する)である。2003年のヴァレンシア自治州政府の調査によれば、二言語地域においては、人口の54.5%の人は主にカスティーリャ語を話し、36.4%の人は主にヴァレンシア語を話し、6.2%の人は両言語を同じように使う。ヴァレンシア都市圏、アラカント=エルチェ都市圏、カステリョー・デ・ラ・プラーナ都市圏ではカスティーリャ語が優勢で、一方アラカント県北部、ヴァレンシア県南部、そしてカステリョー県の大部分ではヴァレンシア語が支配的である。
※この「カタルーニャ語、ヴァレンシア語」の解説は、「スペインの言語」の解説の一部です。
「カタルーニャ語、ヴァレンシア語」を含む「スペインの言語」の記事については、「スペインの言語」の概要を参照ください。
- カタルーニャ語、ヴァレンシア語のページへのリンク