オーミック接触の形成の物理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/21 15:15 UTC 版)
「オーミック接触」の記事における「オーミック接触の形成の物理」の解説
詳細は「金属-半導体接合」を参照 オーミック接触とショットキー障壁はどちらもショットキー障壁高さに依存する。ショットキー障壁高さは、電子が半導体から金属へ移動するためのに必要な余分のエネルギーのしきい値を決める。両方の方向に簡単に電子が通れる(オーミック接触)のためには、障壁高さは少なくとも接合界面のいくつかの部分において小さくなければならない。良いオーミック接触(低抵抗)を作るために、障壁高さはすべての部分で小さい必要があり、さらに界面は電子を反射してはいけない。 金属と半導体の間のショットキー障壁高さは、金属-真空仕事関数と半導体-真空電子親和力の差に比例するショットキー=モット則によってナイーブに予言される。実際は、多くの金属-半導体界面は予想された程度ほどはこのルールに従わない。その代わり、金属に対する半導体結晶の化学的な末端はバンドギャップ内に電子状態を作る。この金属誘起ギャップ状態の性質と電子の占有は、バンドギャップの中心をフェルミ準位にピン止めし、フェルミ準位のピン止めとして知られる。金属-半導体接触でのショットキー障壁の高さは、ショットキー=モット則と全く対照的に、半導体や金属の仕事関数の値にわずかしか依存しない。半導体が異なればフェルミ準位のピン止めを示す程度も異なるが、高品質(低抵抗)なオーミック接触はシリコンやガリウムヒ素などの重要な半導体で作ることは通常難しい。 ショットキー=モット則は完全に間違いというわけではない。実際は、大きな仕事関数の金属はp型半導体と良い接触を作るが、小さい仕事関数の金属はn型半導体とよい接触を作る。残念ながらこのモデルの予測力は、この内容を超えて広がらないことが実験的に示されている。現実的な状況下では、接触金属は半導体表面と反応して新しい電子特性をもつ化合物を作る。界面での不純物層は、障壁を効果的に広げる。半導体の表面は再構成し、新しい電子状態を作る。界面化学の詳細への接触抵抗の依存性は、課題である再現性のあるオーミック接触の製造を作ることである
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