オームの法則との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/05/17 19:04 UTC 版)
「ジュールの法則」の記事における「オームの法則との関係」の解説
抵抗回路においてエネルギー保存の法則と電位を考慮すると、ジュールの第一法則とオームの法則は同等であり互いに他を導くことができる。このことはジェームズ・クラーク・マクスウェルによって1881年に、マスカールによって1883年に、オリヴァー・ヘヴィサイドによって1894年に説明された。ただしジュールの法則とオームの法則は独立に実験によって発見され、発見時にはエネルギー保存則と電位の研究は十分発達していなかった。 ジュールの第一法則では電気抵抗のある導体による熱の散逸の率は、電流の二乗と電気抵抗に比例する。ただし、抵抗中での電力の散逸は電流と抵抗の項で表すことができ となる。 ジュールは実験により、この結果を1841年に見出した。その際、熱量の測定には熱量計を用い、電流の測定には検流計を用いて様々な抵抗回路を測定した。 この法則はオームの法則に従う回路(電流が電圧に比例する)であれば適用することができる。オームの法則によれば、抵抗の回路を流れる電圧は である。この式によりジュールの法則中の電流を置き換えることにより、電力散逸は という式に書き直すことができる。 という関係はジュールの法則やオームの法則より一般的に適用することができる。これはこの関係式が電圧電流の回路の瞬間的な電力を表しているからであり、回路が一定の電気抵抗を持つ回路であるかどうかによらない。ジュールの法則かオームの法則を組み合わせることにより、他方を導くことができる。 抵抗による散逸電力は単位時間あたりに使われるエネルギー(電気的な仕事)であるため、時間で散逸する全エネルギーは である。
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