オウムの関与判明後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 07:57 UTC 版)
「地下鉄サリン事件」の記事における「オウムの関与判明後」の解説
事件から2日後の3月22日に、警視庁はオウム真理教に対する強制捜査を実施し、事件への関与が判明した教団の幹部クラスの信者が逮捕され、林郁夫の自供がきっかけとなって全容が明らかになり、5月16日に教団教祖の麻原彰晃が事件の首謀者として逮捕された。地下鉄サリン事件の逮捕者は40人近くに及んだ。 リムジン謀議(後述)には、麻原・村井・遠藤・井上・青山吉伸・石川公一の6人がいた。謀議に積極的発言をした麻原・村井・遠藤・井上の4人の共謀が成立するとし、同乗しながら謀議に積極的な発言が確認できなかった青山と石川の共謀の立件は見送られた。 東京地方裁判所は、首謀者の麻原彰晃をはじめ、サリン製造に関与した3人(遠藤誠一・土谷正実・中川智正)、散布実行犯5人のうち林郁夫を除く4人 と、送迎役5人のうち新実智光 に死刑を言い渡した一方、新実と逃走中の高橋克也を除く送迎役3人(いずれも求刑は無期懲役)と井上嘉浩(求刑:死刑)には無期懲役が言い渡された。東京高等裁判所の控訴審では、井上 にも死刑判決が言い渡された。サリン製造役3人および実行役4人、新実・井上の計9人に言い渡された死刑判決はいずれも最高裁判所で、2011年に遠藤の上告が棄却されたことをもって確定した。 2012年(平成24年)6月15日、この事件に関与したとして特別指名手配されていた高橋克也が逮捕され、地下鉄サリン事件で特別指名手配されていた容疑者は全員逮捕された。高橋が逮捕されるまでに、前述した新実を除く送迎役は全員求刑通り無期懲役判決が確定しており、高橋も他の送迎役同様一・二審で無期懲役判決(求刑:同)を受け、最高裁に上告中であったが、上告が退けられた。 2018年(平成30年)7月に、事件に関与した死刑囚たちの死刑が執行された。 当事件を受けて、サリン等による人身被害の防止に関する法律が制定される運びとなった。
※この「オウムの関与判明後」の解説は、「地下鉄サリン事件」の解説の一部です。
「オウムの関与判明後」を含む「地下鉄サリン事件」の記事については、「地下鉄サリン事件」の概要を参照ください。
- オウムの関与判明後のページへのリンク