ウイルスの変異
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「インフルエンザウイルス」の記事における「ウイルスの変異」の解説
A型インフルエンザウイルスは、ウイルスの中でも特に突然変異によって変異型ウイルスが出現しやすいものの1つである。インフルエンザウイルスが変異する場合、特に重要視されるのはヘマグルチニンとノイラミニダーゼの、2種類のスパイクタンパク質の変異である。これらのスパイクタンパク質はウイルス粒子表面にあるため、ヒトに感染したときに体内の抗体が結合して中和する標的(抗原)になるが、ウイルスに変異が起こると過去の感染によって作られていた抗体と反応しなくなるため、感染を起こしやすく、また重症化しやすくなる。またヘマグルチニンが大きく変異すると、レセプターとの結合性が変わった結果として、それまでヒトに感染しなかったトリや他の動物のウイルスがヒトに感染する場合もある。この他、M2タンパク質の変異によって、抗ウイルス薬の1つであるアマンタジンに対する耐性ウイルスの出現も報告されている。 インフルエンザウイルスが変異を起こしやすい理由は、他のウイルスと異なり突然変異のメカニズムを2つ持っているためである。このメカニズムはそれぞれ連続変異、不連続変異と呼ばれる。
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ウイルスの変異
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/02 04:30 UTC 版)
「ブレイクスルー感染」の記事における「ウイルスの変異」の解説
ワクチンを接種すると、免疫系はウイルスやウイルスが作り出したタンパク質の特定の部分(エピトープ)を認識する抗体を産生する。しかし、ウイルスは時間の経過と共に遺伝子変異を起こし、ウイルスタンパク質の立体構造に影響を与える。抗体が認識する部位にこのような変異が生じると、抗体の結合が阻害され、免疫反応が抑制される。この現象は抗原連続変異(抗原ドリフト)と呼ばれている。B型肝炎やおたふく風邪などのブレイクスルー感染は、抗原連続変異の影響を受けていると言われている。
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