ウィーン・フィルおよびウィーン国立歌劇場
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「クリスティアン・ティーレマン」の記事における「ウィーン・フィルおよびウィーン国立歌劇場」の解説
首席指揮者に就任するシュターツカペレ・ドレスデン以外では、特にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団との関係は緊密で、2000年10月に好評をもってデビューして以来、定期演奏会、特別演奏会や音楽祭、演奏旅行を問わず頻繁に客演を重ねている。2008年秋からは、同楽団とウィーン楽友協会、オーストリア放送協会、ユニテルの共同プロジェクトとして、ウィーンにおけるベートーヴェンの交響曲全曲演奏会とその録画・録音を行ったのち、パリ及びベルリンにおいても全曲演奏会が開かれた。さらに、今後もシューマンの交響曲全集の録画・録音が計画されている。 2010年は、ウィーン・フィルの創設者であるオットー・ニコライの生誕200年にあたる記念年であった。そのため、ニコライの生誕の地ケーニヒスベルク(現カリーニングラード)において、ウィーン・フィルによるガラ・コンサートが催されたが、その指揮を任されたのもティーレマンであった。このように、楽団からも絶大な信頼が寄せられている。 2003年には、ウィーン国立歌劇場においては1967年以来となるワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』の新演出のプレミエを指揮し、15年ぶりに復帰を果たした。その圧倒的な成功によって鮮烈な再デビューを飾った後は定期的に出演し、その一部はライヴ録音としてCDやDVDもリリースされている。2004/2005年シーズンの最後の演目は、同シーズンをもって退任する予定となっていたウィーン国立歌劇場総監督イアン・ホーレンダーが幕引きのために用意したワーグナーの『パルジファル』であり、その指揮を任されたのもティーレマンであった。また、2005年11月5日に行われたウィーン国立歌劇場再建50周年記念ガラ・コンサートにおいては、小澤征爾やズービン・メータといったウィーン縁のベテラン指揮者とともに、その後同歌劇場音楽総監督に就任することとなるフランツ・ウェルザー=メストと並んで出演している。 また2019年には、ウィーンフィル・ニューイヤーコンサートの指揮を担当した。 このように、ティーレマンはウィーンにおいて次代を担うドイツ・オーストリア系指揮者として確固たる地位を築いており、ウェルザー=メスト新監督もまたティーレマンを積極的に招聘したい意向を示している。
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