インプラントの光機能化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/07 16:12 UTC 版)
インプラントの光機能化(インプラントのひかりきのうか)とは、二酸化チタンの性質を応用し、歯科または整形外科用の各種インプラントを、使用前に、一定条件下の光で処理することによって、インプラントが骨と接着する骨結合(オッセオインテグレーション)能力を高めることができる、とされるもの[1][2]。UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)歯学部の小川隆広教授により提唱された[3]。
- 1 インプラントの光機能化とは
- 2 インプラントの光機能化の概要
- 3 最先端技術に関する多施設多角的研究の取り組み
- 4 外部リンク
インプラントの光機能化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/08/20 02:03 UTC 版)
「インプラントの光機能化」とは、小川隆広とUCLA歯学部 骨・インプラントサイエンスチーム(Laboratory for Bone and Implant Sciences (LBIS))が推進するインプラント治療における最先端技術。インプラントに光をあてることによって、その表面を活性化させる技術。インプラントが骨と接着する性能を高めることが実証されている。(詳細は「インプラントの光機能化」を参照) インプラント治療の効果は、インプラントをしない通常の入れ歯と比べて、物を食べる効率が増加することや、口の感覚が回復し、見栄えもよくなったりする効果があり、生活の質、つまり、クオリティオブライフが上がることも報告されている。しかし、あごの骨が細い、あるいは骨の高さが足りない患者、高齢者、糖尿病や骨粗しょう症といった全身疾患がある患者は、この治療を受けられないケースも多い。また、インプラントをあごの骨に埋入した後、歯を創る前に、そのインプラントが骨としっかりと接着するまで、3-6か月かかることも、改善が望まれている大きな課題。 またデンタルインプラントでは、比較的簡単な症例でも8-9%程度[1-3]、難しい症例では10-15%以上が失敗するとされており[2-4]、股関節のインプラントでは10-25%以上が、失敗したり、再手術を要するというデータ[5-9]があることから、骨に埋入したチタン製インプラントが周りの骨と接着するスピードと強度が飛躍的に上がる「光機能化」技術が注目される。 「光機能化技術」は原則的にチタンであればどのインプラントにも応用が可能。デンタルインプラントの分野で急速に普及が進み、現在、国内の歯科医院や大学病院に広く導入されている(光機能化バイオマテリアル研究会によると、2012年8月現在で約200施設)。
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インプラントの光機能化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/27 07:02 UTC 版)
「インプラント」の記事における「インプラントの光機能化」の解説
近年、インプラント治療を大きく進歩させる潜在性をもつ技術「インプラントの光機能化」が開発され、臨床応用も急速に広まっている。インプラントの光機能化とは、チタンあるいはチタン合金製のデンタルインプラントや整形外科用の各種インプラントを、使用前に、適正な条件の光で処理することにより、インプラントが骨と接着する能力や周囲に骨を造る能力、いわゆる骨結合(オッセオインテグレーション)能力を飛躍的に高める技術である。この現象、効果、ならびにメカニズムは、UCLA歯学部の小川隆広教授により発見された。近年の研究では、光機能化により、インプラントの成功率の向上、接着に要する期間(歯を作成するまでの期間)の短縮、より侵襲の少ないインプラント(例えば短いインプラントを使うことができれば外科的合併症のリスクは減る)の使用の拡大を示唆する結果が得られている。インプラント治療の安心と安全を向上させる技術として大きく期待されている(詳細はインプラントの光機能化の項を参照)。
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