イスラム過激派の台頭と中小勢力の乱立
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「2014年リビア内戦」の記事における「イスラム過激派の台頭と中小勢力の乱立」の解説
また、この政治の空白をついて過激派組織が勢力を拡大させている。2014年10月上旬、過激派組織ISILの旗をかかげた20台の四輪駆動車が同国東部の市街地を行進、勢力を誇示。また2015年2月、エジプトから出稼ぎに来ていたコプト教徒21人を斬首する映像を公開した。 2015年現在、リビア国内はトリポリを拠点とするイスラム勢力系の新国民議会(英語版)とトブルクを拠点とする世俗派のリビア国民代議院(英語版)による二つの政府・議会が存在し、それぞれから元首、首相を選出している。国際社会からはトブルク政府が正当性を認められているのに対し、トリポリ政府はトルコやカタールの支援を受けていると指摘されている。また東部のキレナイカ地方は独自の自治政府「キレナイカ暫定評議会」(CCL)により統治されており、中央政府の支配が行き届いていない。さらにはISILやアルカイダ等のイスラーム過激派が勢力を伸張、各地で内戦(英語版)が激化し、無政府状態となっている。2015年12月になって双方の政治家が交渉を行い、リビア統一政権の樹立が目指されることとなり、新首相としてファイズ・サラージが指名されたものの、両方の議会で批准を得られず、政権発足は足踏み状態となった。2016年3月31日になって新国民議会はサラージ率いる大統領評議会(英語版)に権限を移譲するとしたが、もう一方の国民代議院(トブルク政府)は統一政府を承認していない。 2016年10月14日、ハリーファ・アル=グワイル(英語版)率いる国民議会派(英語版)がクーデター(英語版)を起こしトリポリの国家評議会の建物を占拠した。
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