イギリス海軍が抱えていた問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 02:52 UTC 版)
「栄光の6月1日」の記事における「イギリス海軍が抱えていた問題」の解説
1790年のスペイン軍備(英語版)から3年以上にわたって、イギリス海軍は、海上での軍事行動への準備が整った状態にあった。海軍大臣チャールズ・ミドルトンの下、広範囲な準備によって、海軍の造船所はフル稼働し、いつ戦争が起こっても出動できる態勢になっていた。それは10年前のアメリカ独立戦争時の失敗から学んだ教訓であった。アメリカ独立戦争時、イギリス海軍は準備不足であり、完璧な状態にたどり着くのにあまりにも長い期間を要した。その結果、海軍は北アメリカにおける軍事行動を支援することが出来ず、物資の不足によってヨークタウンの戦いの敗北を招くことになった。今や、イギリスの造船所は大砲、砲弾、帆、食糧その他の必需品の供給が可能になったが、唯一残された問題は、数百隻に上る艦船に乗り込ませる兵員であった。 兵員不足の問題はつのる一方で、フランス革命戦争の全期間を通して定員に足りることはなった。兵員不足の結果、強制徴募隊は、船に乗った経験の無い何千人もの男を徴募することになった。彼らの乗員としての訓練や、海軍生活の心構えをさせるには、相当の年月を必要としたはずである。海兵隊の不足はさらに深刻であり、陸軍の兵士が海上での勤務のために艦隊に送られた。クイーンズ・ロイヤル連隊(英語版)と第29歩兵連隊(英語版)は、フランス革命戦争の間は艦上で任務についた。この両部隊の後継部隊は、今なお1794年6月1日の戦闘名誉章を保持している。
※この「イギリス海軍が抱えていた問題」の解説は、「栄光の6月1日」の解説の一部です。
「イギリス海軍が抱えていた問題」を含む「栄光の6月1日」の記事については、「栄光の6月1日」の概要を参照ください。
Weblioに収録されているすべての辞書からイギリス海軍が抱えていた問題を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書からイギリス海軍が抱えていた問題 を検索
- イギリス海軍が抱えていた問題のページへのリンク