イギリス海峡の遠泳横断の記録
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「マシュー・ウェッブ」の記事における「イギリス海峡の遠泳横断の記録」の解説
1873年、汽船エメラルド (Emerald) 号の船長として勤務していたウェッブは、J・B・ジョンソン (J. B. Johnson) という人物がイギリス海峡の遠泳横断に失敗したという記事を目にした。このときウェッブは、自分でも挑戦することを思い立ち、仕事を辞めてトレーニングを始め、最初はランベス (Lambeth) の水泳場 (Lambeth Baths) で、次いで冷たい水に慣れるためテムズ川やイギリス海峡、ホリングワース湖 (Hollingworth Lake) でトレーニングを積んだ。 1875年8月12日、ウェッブは初めて海峡を渡ることを試みたが、強風が吹き、海の状態が悪化したため、泳ぐのを断念した。 1875年8月24日、ドーバー港のアドミラルティ埠頭 (Admiralty Pier) から飛び込み、2度目の挑戦を始めた。3隻の伴走船に付き添われ、ネズミイルカの油を体に塗っていたウェッブは、引き潮に乗って順調に平泳ぎを続けた。途中でクラゲに刺され、またグリネ(灰色の鼻)岬 (Cap Gris Nez) 付近の強い潮流によって5時間も進むことを妨げられながら翌8月25日、ウェッブは21時間45分をかけて泳ぎきって、カレー付近に上陸し、史上最初のイギリス海峡横断泳者(英語版)となった。ジグザグに進んだウェッブの経路は延長すると39マイル(64キロメートル)を越える長さであった。
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