伴走船
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 10:20 UTC 版)
ホクレアは1978年の遭難事故以来、海に出る際には必ず伴走船を伴うことになっている。1976年のタヒチ航海ではメオタイMeotai、1980年のタヒチ往復ではアレックス・ジャクベンコ所有になるイシュカIshukaというヨットが伴走船を務めた。1985年から87年にかけてのアオテアロア往復ではドルカスDorcusというヨットが伴走役となった。現在のホクレアは専用設計の伴走船であるカマ・ヘレKama Heleを伴って航海している。 カマ・ヘレは1992年にアレックス・ジャクベンコによって建造された船である。特徴は全長に比して極めて高いマストと、5センチもの厚さの鋼板を使用した堅牢な船体である。最大速度は7ノットで、これはハル・スピードの上限でもあり、ホクレアを曳航している時でもカマ・ヘレは7ノットを出すことが可能であるが、単独での機走時でも7ノット以上は出ない。この船は1992年のラロトンガ航海以降、1995年のマルケサス諸島往復、1999から2000年のラパ・ヌイ往復、2004年のミッドウェー諸島往復、2007年のミクロネシア・日本航海に至るまでホクレアと行動をともにし続けている。 建造から2006年までのカマ・ヘレに搭載されていたのはデトロイト社製371型ディーゼル・エンジンであったが、2006年にヤンマー社提供のディーゼル・エンジンに換装されている。カマ・ヘレの初代船長はイシュカの船長でもあったアレックス・ジャクベンコ。2代目船長はマイク・テイラー。なお、2007年の日本航海を終えた後のハワイへの回航は、ドイツ人の船長以外は鯨井保年ら日本人クルーの手によって行われた。
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