ふじわらせいか

デジタル大辞泉

ふじわら‐せいか〔ふぢはらセイクワ〕【藤原惺窩】

読み方：ふじわらせいか

［1561〜1619］安土桃山・江戸初期の儒学者。播磨(はりま)の人。冷泉(れいぜい)家の出身。名は粛。字(あざな)は斂夫。初め相国寺に入ったが、のち還俗(げんぞく)。朱子学を究め、門人から林羅山・松永尺五らを輩出した。著「四書五経倭訓」「惺窩文集」など。

世界宗教用語大事典

ふじわらせいか 【藤原惺窩】

織豊−江戸前期の儒学者。播磨細川荘生まれ。冷泉為純の子。名は粛、別号は柴立子・北肉山人など。幼時、生国で僧となり、一八歳の時、土豪の襲撃により父兄と家領を一挙に失う。上京して相国寺に入る。仏典と共に儒学を学び、次第に儒学に専念。一五九三（文禄二）年徳川家康に『貞観政要』を講じ、九六（慶長一）年儒学の師を求めて明国への渡航を企てたが失敗。慶長の役の捕虜、朝鮮の朱子学者姜と出会い影響を受け、やがて還俗。大名赤松広通の庇護を得る。晩年は京都北郊の市原山荘に隠棲。著『寸鉄録』『大学要略』『文章達徳録』など。門下に林羅山・松永尺五・那波活所ら。（一五六一～一六一九）

美術人名辞典

藤原惺窩

読み方：ふじわら　せいか

安土桃山・江戸前期の儒者。播磨生。冷泉為純の子。字は斂夫、別号に惺斎・北肉山人等。初め僧となり、のち儒学に心を傾け、朱子学を提唱する。徳川家康に招かれて進講。林羅山らと親交する。元和５年（1619）歿、59才。