ふぐ刺し
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 02:15 UTC 版)
ふぐ刺しはフグの身の刺身のこと。関西ではフグのことを「テッポウ」と呼ぶことから、「テッポウ刺し」を略して「てっさ」と呼ばれる。 フグ肉の特徴(後述)として、繊維質であることが挙げられる。それゆえ、普通の刺身では弾力がありすぎて噛み切ることが難しいため、切り身が透けて見えるほどの「薄作り」で身を細く包丁で引いて刺身にすることが多い。コリコリとした食感が特長である。一部には「フグの肉は稀少品なので、少しでも長く味わえるための工夫した結果、薄切りが一般化した」という俗説があるが、これは誤りである。この際、包丁には「ふぐ引き包丁」とよばれる特殊なものを使用する。 ふぐ刺しに使われるフグ肉は、フグを〆てから布を被せて丸1日から2日程度寝かせる。これにより肉が熟成される。 ふぐ刺しの盛り方として、大きい円形の皿に刺身を平たく円盤状に満遍なく盛り付ける「べた盛り」が一般的。盛り方に工夫を凝らし、見た目にも楽しめるようにした「鶴盛り」「菊盛り」「孔雀盛り」「牡丹盛り」などという盛り方もある。 切り身は、箸ですくってポン酢を付けて食べる方法が一般的である。また、薬味としてもみじおろしや葱なども好みで使用する。湯引きした後に氷水で冷やし、細切りにしたフグの皮が添えられていることもある。 薄切りではなく、ぶつ切りにした身をポン酢や薬味等と和えて食べる「ぶつ刺し」もあり、てっさとは異なる噛みごたえが味わえるとして一部で人気がある。
※この「ふぐ刺し」の解説は、「ふぐ料理」の解説の一部です。
「ふぐ刺し」を含む「ふぐ料理」の記事については、「ふぐ料理」の概要を参照ください。
- ふぐ刺しのページへのリンク