天上天下
天上天下とは、天上天下の意味
天上天下とは、端的にいえば「世界のすべて」を指す語である。天上天下は、天上世界と地上の世界の総称であり、すなわち宇宙が包含する範囲の全てのことである。「天下」は単独では「てんか」とも読めるが、「天上天下」の語においては「-てんげ」と読むことになっている。
天上天下の語の由来・語源
天上天下は、釈迦牟尼の誕生偈における「天上天下唯我独尊」という言葉として生まれた表現とされる。「天上天下唯我独尊」は、釈迦(仏教の開祖である)の生誕にまつわる逸話で、釈迦は産まれるとすぐに七歩歩み、右手で天を指し、左手で地を指し、「天上天下唯我独尊」と宣言したと伝えられる。
釈迦が発した「天上天下唯我独尊」は、天上においても天下(地上)においても我が唯一尊い(すぐれた)者である、この世に我より尊い者はいない、という宣言である。
天上天下の類語と使い分け方方
天上天下の類語・類似表現としては、まずは「全世界」や「全宇宙」などの表現が挙げられる。「世界中」などと言い換えることもできる。仏教において「全世界」「この世の全て」を指す意味で用いられる表現としては、「三千世界」が挙げられる。三千世界は「三千大千世界」の略であり、仏教の世界観における広大無辺の宇宙の全体を指し示す語である。
「一天四海」も「全世界」を指す語であり、「天上天下」の類義語といえる。ただし「一天四海」には「天上」を指す意味合いは含まない。その意味で「一天四海」のニュアンスは「「天上天下」よりは「天下」の語に近い。
天上天下の英語
「天上天下」を英語で表現する場合、「天上天下唯我独尊」の意味合いを残す場合には「throughout heaven and earth」のように表現されることが多い。単に「全世界」「世界全体」をいう意味なら「the whole world」といった言い方も使える。- てんじょうてんげのページへのリンク