チェルノブイリ事故
ウクライナ共和国のチェルノブイリ原子力発電所4号機(旧ソ連キエフ市北方約130キロのチェルノブイリ)で昭和61年(1986年)4月26日に起きた原子炉事故。
この事故は、蒸気爆発で炉心が破損、建物の一部が吹き飛び、また減速材の黒鉛による火災が起こり、大量の放射性物質が放出され、地球規模での放射能汚染をもたらした史上最悪のものであった。原因は、原子炉設計上の問題点と操作員の規則違反操作によるものであった。
放射線被ばくによる影響は、特に消火活動を行った消防士などが31名死亡し、急性放射線障害による入院者が数百人、また幼児・小児などが放射性ヨウ素の吸入により、後に甲状腺ガンを発生し、現在でも社会問題となっている。
この発電所では、現在半径30km以内を放射能汚染管理区域として一般人立入禁止区域としている。
放射能の影響は、国境を越えて隣接するヨーロッパ諸国にもおよび、広範囲な放射能汚染を引き起こした。このため各国で食品の輸入制限が行われた。
日本でも輸入食品は厳しいチェック体制を行った。その結果、多くの輸入食品から放射能が検出され、特に葉類(紅茶、香辛料等)、ナッツ等が輸入制限を受けた。
また、一般環境では、放射性ヨウ素、Cs-137、Cs-134などの放射性核種が降下し、様々な試料から検出されたが人体に影響あたえる濃度ではなかった。
- ちぇるのぶいりじこのページへのリンク