さるびあ丸 (3代)とは? わかりやすく解説

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さるびあ丸 (3代)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/07 01:06 UTC 版)

さるびあ丸 (3代)
東京港竹芝桟橋に停泊中の3代目さるびあ丸
基本情報
船種 貨客船[1]
船籍 日本 東京
所有者 鉄道建設・運輸施設整備支援機構[1]
東海汽船[1]
運用者 東海汽船
小笠原海運ドック期間中)
建造所 三菱重工業下関造船所[2][3]
建造費 63億円[3]
IMO番号 9875484(船舶番号143691)
MMSI番号 431692000
経歴
起工 2019年1月29日[4]
進水 2019年11月27日[3]
竣工 2020年6月5日[2]
就航 2020年6月25日[2]
現況 就航中
要目
総トン数 6,099 t[2]
全長 118 m[2]
全幅 17 m[2]
深さ 9.0 m[2]
喫水 5.4 m[2]
デッキ数 7
推進器 タンデム・ハイブリッド型CRP推進
4翼可変ピッチプロペラ 1基[5]
最大速力 20ノット[2]
航海速力 約16ノット
旅客定員 近海区域:639人[6]
沿海区域(御蔵島まで):1,343人[6]
乗組員 41名[3]
積載能力 (コンテナ)38個[3]
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さるびあ丸(さるびあまる)は、東海汽船が運航する貨客船。本項目では、2020年就航の3代目を取り扱う。

概要

1992年に就航した2代目さるびあ丸の代船として、三菱重工業下関造船所江浦工場で建造され、2019年11月27日に進水[3]2020年6月5日に竣工、同年6月25日から主に東京竹芝) - 伊豆大島 - 神津島航路に就航している[2][7]

船体デザインは、2020年東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムを手掛けた野老朝雄が担当した[2][7]。本船のコンセプトである「本土と島を結ぶ」ことをイメージした幾何学的な波模様を、伊豆諸島沖を流れる黒潮のような藍色で船体に表現されている[2]

本船は設計段階より小笠原航路への代船として使用することを考慮していたため、小笠原村から建造費の一部補助を受け[8]近海仕様で建造され、東京港から1,000 kmほど離れた小笠原諸島への航海が可能となった。おがさわら丸ドック期間中の代船として東京(竹芝) - 父島航路に2021年から使用されている[2]。この準備の一環として父島への試験航海を実施し、父島・二見港に2020年10月13日初めて入港している[9]2021年5月18日からおがさわら丸のドック中の代船として使用されている[10]

航路

  • 東京(竹芝) - 伊豆大島 - 神津島航路
    • 東京(竹芝) - 横浜大さん橋) - 伊豆大島 - 利島 - 新島 - 式根島 - 神津島
      • 横浜港寄港は上り便(各島発東京行きの便)の東京湾納涼船運航期間を除く土・日曜日に実施。横浜 - 東京間のみの利用も可能であり「東京湾夜景航路」として遊覧船のような案内でプロモーションがなされている[11]。かつては下り便(東京発各島行きの便)の金・土曜日も実施していたが、運航ダイヤの維持のため2025年3月から休止となった[12]
  • 東京(竹芝) - 三宅島 - 御蔵島 - 八丈島航路
    • 東京(竹芝) - 三宅島 - 御蔵島 - 八丈島
    • 橘丸の定期点検・ドック期間中に運航
  • 東京(竹芝) - 父島(二見港)

通信設備

2025年2月、スペースX社のスターリンク本格運用開始。船内でのアクセスポイントは限られるものの、航海中でも無料WiFiが利用できるようになった。これまでは陸上から離れると、大手キャリアでもスマートフォンなどは圏外になり通信が困難だった。[13]

脚注

出典

  1. ^ a b c 貨客船の命名・進水式を行います』(プレスリリース)三菱重工、2019年10月25日。オリジナルの2019年12月13日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20191213234741/https://www.mhi.com/jp/csr/news/story/chugoku_shikoku_191025.html2020年6月26日閲覧 
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n 三菱造船下関にて建造中の貨客船「さるびあ丸」が竣工、6月25日より就航』(PDF)(プレスリリース)東海汽船、2020年6月5日。オリジナルの2020年6月8日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20200608153952/https://www.tokaikisen.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/2020/06/f6cab1897fc55f533e346bf2fa31012a-1.pdf2020年6月18日閲覧 
  3. ^ a b c d e f “三菱重工業、貨客船「さるびあ丸」進水 東海汽船向け”. 日本経済新聞. (2019年11月27日). オリジナルの2020年1月28日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200128015300/https://r.nikkei.com/article/DGXMZO52660850X21C19A1XA0000 2020年6月18日閲覧。 
  4. ^ <レポート>新造船建造開始!”. 東海汽船 (2019年1月30日). 2019年7月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月18日閲覧。
  5. ^ <レポート>新さるびあ丸、プロペラ装着”. 東海汽船 (2019年10月15日). 2019年12月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月26日閲覧。
  6. ^ a b 大型客船(さるびあ丸)”. 東海汽船. 2020年8月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月28日閲覧。
  7. ^ a b “客船につきものだったアレが消えた3代目「さるびあ丸」を公開 6月25日就航”. 毎日新聞. (2020年6月18日). オリジナルの2020年6月18日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200618124911/https://mainichi.jp/articles/20200618/k00/00m/040/140000c 2020年6月18日閲覧。 
  8. ^ 東海汽船3代目「さるびあ丸」進水 伊豆諸島そして小笠原へも行ける高性能船とは〈PR〉”. 乗りものニュース. 2021年11月22日閲覧。
  9. ^ “東海汽船、小笠原・父島へのさるびあ丸試験航海を実施 来年以降おがさわら丸の代船に”. TRAICY. (2020年10月14日). オリジナルの2020年10月24日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20201024095008/https://www.traicy.com/posts/20201014185152/ 2020年10月26日閲覧。 
  10. ^ 「さるびあ丸」による東京~父島航路の代船運航について”. 小笠原村 (2021年5月20日). 2021年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月6日閲覧。
  11. ^ 東京湾夜景航路”. 東海汽船. 2020年8月28日閲覧。
  12. ^ 大島・利島・新島・式根島・神津島行大型客船の一部横浜寄港休止について(2025年3月1日~)”. 東海汽船. 2024年2月4日閲覧。
  13. ^ https://www.tokaikisen.co.jp/news/629474/

関連項目

外部リンク




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