こつま南瓜塚
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/11 09:35 UTC 版)
「生根神社 (大阪市西成区)」の記事における「こつま南瓜塚」の解説
当神社のある玉出の古名を勝間(こつま)村と言い、当地の名産であった小ぶりで、色の濃い、味わい深いかぼちゃを記念した塚。江戸時代の大坂では天王寺蕪と並んで有名ななにわ野菜であった。勝間商人によって、勝間街道を使って大坂まで行商された。中風除け、風邪除けとして冬至にはよく食べられたという。当神社でも冬至に「こつまなんきん祭」として、蒸しかぼちゃを参拝者に振舞う「こつま南瓜蒸し」神事が行われる。蒸しかぼちゃを食べ、中風除け・ボケ払い・無病息災を祈願する。当日はなにわの伝統野菜から作った飴や、こつま南瓜が原料の焼酎も販売される。 また、こつまなんきんとは、幼い海女の様に、色が黒く、小柄で、体のよく締まった、肌理の細かい女性を、閨房でもてはやす言葉としても知られている。今東光は著作『こつまなんきん』(瑳峨三智子主演で女性の愛欲を描いた映画『こつまなんきん』『続こつまなんきん』も作られた)でそのような女性を描いた。 勝間とは本居宣長の著作の名前で知られる玉勝間(たまかつま)と同じ意味(籠、かごめかごめ、船、網など)と考えられ、古代海浜であった当地の歴史的な名前。近隣にある阿倍王子神社の縁起にも同神社の位置を示す文言として「玉勝間の艮」という表現で登場する。阿倍王子神社と勝間村の位置関係は、セーマンドーマン模様で、セーマンが五芒星(および安倍晴明)、ドーマンが籠(および蘆屋道満)を表現しているという説と関連付け、比較しても興味深い。海人族の呪術に由来する、との説がある。
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