音フェチ
音フェチとは、ある特定の音源に対して強い執着や愛好を示すこと。本人にとって心地の良い刺激ある音源が愛好の対象とされ、音のジャンルは限定されない。
【背景】2011年前後、当時二十代だった若者たちが、ニコニコ動画を始めとする動画提供サービスなどで「音フェチ」というタグ(ジャンル)を使い始めたことで、一般に浸透し始めたと考えられている。
【音フェチの語源】フェチとは、もともとはフェティシズム(fetishism)を略した語。異性の身体の特定部位や所持品などに対して特に性的魅力を感じる傾向や性癖を表す。次第に「○○フェチ」という風に用いられるようになり、特定の物を愛好している態度を表すようになった。
【事例】音フェチが好む対象としては「そばをすする音」「グラスの中で氷同士のこすれあう音」「耳かきの音」「シャンプーをしてもらっている時の音」などがある。
【類語】「ASMR」は音フェチとほぼ同じ意味合いで、ASMRの方が広く一般的に好まれる音源を対象とする傾向がある。「1/fゆらぎ」とは川の流れやたき火の音、雨の降る音など、規則性と不規則性の混同した音のことをいう。また、「θ波音源」とは、4〜7Hzの脳波を促進する音のことをいう。記憶や集中に好影響を与えるといわれている。「1/fゆらぎ」とθ波音源も音フェチの対象とする音源のひとつと考えられている。
【関連語】「音ふぇ血」という表記が見られるが、これは音フェチの誤記である。
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