『政府に関する考え方 』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/22 07:47 UTC 版)
「ジョン・アダムズ」の記事における「『政府に関する考え方 』」の解説
各邦の何人かの代表が新しい政府を形作ることについてアダムズに助言を求めた。アダムズは同じ事を繰り返すのに飽きて、1776年に小冊子『政府に関する考え方』を出版し、これがその後多くの邦憲法を起草する際に影響を与えた。多くの歴史家は『政府に関する考え方』を混合政府の古典的共和制理論を明確化したものとして読むべきと主張している。アダムズはあらゆる政治社会に社会的階級が存在すること、および良い政府はその現実を受け容れなければならないと主張した。アリストテレスに遡る長い間、混合された体制が君主制、貴族制および民主制をバランスさせ、すなわち君主、貴族と人民が秩序と自由を保つよう求められると主張した。 アメリカ合衆国における共和主義を道具に使った愛国者達は、イギリスによるアメリカの自由に対する攻撃で罪があるのは、イギリスの議会とアメリカに駐屯している邪悪で無法な貴族達だと信じた。アダムズは他の者達とは異なり、共和制の定義はそれが意味するものよりもむしろその目的に関わると考えた。『政府に関する考え方』の中で、「共和制以外良い政府は無い。イギリスの憲法の唯一価値があるところはそれであり、共和制の定義そのものが『法律の帝国であり、人の帝国ではないこと』だからである」と記した。『政府に関する考え方』は両院制を擁護し、「単一議会は個人の悪徳、愚かさおよび脆さを集めたものになりやすい」からだとした。また行政府は司法府と同様に独立であるべきと提案した。『政府に関する考え方』は影響力が大きく、あらゆる邦の憲法を起草する場で権威あるものとして引用された。
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