『大魔神』、『妖怪大戦争』関連
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「橋本力 (野球)」の記事における「『大魔神』、『妖怪大戦争』関連」の解説
『大魔神』で大魔神役を務めたが、シリーズで監督を務めた安田公義や森一生、特撮監督の黒田義之らも野球ファンだったことが、この配役に影響したのではないかと語っている。ちょうどこの作品の前に、テレビ時代劇『風雲児半次郎』(東京12チャンネル)に出演していて、「安田監督にはこのとき気に入られたんでしょう。なにしろぬいぐるみには体力がいるし、大魔神には目の強さが要求されていましたからね」と述べている。 『大魔神』では、会社から「お前、京都で主役やるんだ」と言われ、「主役と言えばありがたいが、勝新太郎や市川雷蔵を差し置いてやる役とは何だろう」と、半信半疑で京都へ赴いたという。「行ったら確かに主役でした」と笑っている。 大魔神のぬいぐるみは高さ2m50cm、重さ5.6kgあり、京都の暑い土地柄、苦労の連続だったという。また、大魔神は橋本の目を被り物からのぞかせたものだが、これは黒田義之特撮監督の「作り物の目では迫力が出せない」との考えによる。このため「神様なので瞬きしないでほしい」と言われ、「イモコ(芋の粉)」の舞う撮影現場でも絶対瞬きしなかった。本人はかなりつらかったと語っているが、力を込め、意地でも目をむいてこれを演じたという。結果、充血しギラギラとした目の演技が内外で大評判となった。「怪我の功名だね、目の効果っていうのは」と述べている。おかげで目が荒れてしまい、お茶で洗ってケアしたという。 大魔神の顔は青緑色なので、橋本の目の周りもこれに合わせて色を塗っていた。「ぬいぐるみを着ている時はいいんだけど、脱いで休んでいるときは狸みたいな顔になった」といい、三隅研次監督からは「タヌキのおっちゃん、ミドリダヌキ」と呼ばれたという。 2・3作目の『大魔神怒る』、『大魔神逆襲』では水中での演技があるが、魔神の被り物は顔面に密着しているため仕掛けをする余地がなく、酸素ボンベなしでこれを演じている。ぬいぐるみ衣装を着けたスーツアクターとしては、危険も多く戸惑いもあったが、二作目の『大魔神怒る』からコツがつかめてきて、その後『妖怪大戦争』での妖怪「ダイモン」役では、自らアイディアを出すなどして非常に楽しんで演じたという。ダイモン役に橋本を抜擢したのは黒田義之で、大魔神での目の迫力を買われ、たっての指名を受けての起用だった。「これはもう職人の仕事で、ギャラなんてあんまり関係ない、俺たちはこれ作って満足だ、みたいな感じでやってました」と語っている。
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