「独島」切手の発行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 07:33 UTC 版)
詳細は「竹島切手」を参照 大韓民国郵政事業本部は、竹島を題材とする切手を1954年、2002年、2004年の3回発行し、「独島の実効支配」を喧伝する材料にしている。1954年の切手は普通切手で、当時日本の郵政省はこの切手を貼った韓国からの国際郵便物の受取拒否をしたといわれているが、実際には多くが日本で配達されたという指摘がある。 1954年9月15日、大韓民国は3種の竹島切手3000万枚を発行したが額面2ファン(圜)と5ファンの切手はそれぞれ500万枚、10ファンの切手は2000万枚が売れた。これに対して日本は、11月19日にこの切手を使った郵便物を取り扱わず、返送することを閣議決定し、11月29日には外務省を通じて在日韓国代表部に抗議の口上書を出した。こうした経緯から、外務省は、竹島切手を付した郵便物を受けないとしたが、万国郵便連合 (UPU) の規定の中にある「郵便物中継の自由保障」条項により、最終的には日本国内への配送を許容することにした。 2002年の切手はセットの一部であったため日本では認知されなかった。これは、『韓国訪問の年』の記念切手の一つとして発行したもので、図案に著名な観光地や民族舞踊なども含む20種にもおよぶ大セットであったため、日本では韓国切手収集家以外にはほとんど認知されていなかった。8月1日、「我が郷土特別切手シリーズ(내고향 특별우표 시리즈)」(全32種)の中の慶北編にも「独島切手」が含まれ、90万枚が発行された。その当時、日本政府は事態を把握しておらず、抗議はおこなわれなかった。 2004年1月16日、大韓民国は竹島切手4種224万枚を発行した。これは「独島の自然」と題されたもので、日本のマスコミでも大きく報道された。日本の川口順子外務大臣が事前に趙世衡駐日大韓民国大使を呼んでこれに抗議し、さらに尹永寛外交通商部長官(外務大臣に相当)に電話会談で発行中止を要請し、さらに、竹島の領有権を主張する日本の立場を明らかにし、韓国の切手発行が万国郵便連合憲章の精神に背くとして、UPUに回章の措置をとった。
※この「「独島」切手の発行」の解説は、「竹島」の解説の一部です。
「「独島」切手の発行」を含む「竹島」の記事については、「竹島」の概要を参照ください。
- 「独島」切手の発行のページへのリンク