「特別編」
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1977年の公開後、スピルバーグは初公開版で映像化しきれなかったシーンを盛り込むリニューアルをコロムビア映画側に申し出た。「マザーシップ内を見せること」を条件に追加撮影の予算が計上され、実写/視覚効果の追加撮影と再編集、台詞の再録音を経て1980年に発表された「特別編」は実質「ディレクターズ・カット」であるが、スピルバーグ自身のマザーシップ内部は見せたくないという、オリジナル制作時の意向(特別編公開以降の発言)は損なわれた(このため、同シーンはこのバージョンのみに見られる)。最も大きな追加シーンとしては、このバージョン以降に盛り込まれることになる砂漠で幽霊船が発見されるシーンのほか、前述の通りマザーシップの内部が新たなシークエンスとして追加された。マザーシップが星空に消えてゆくエンド・クレジット(後にILMの視覚効果監督となるデニス・ミューレンが撮影)の後半部分に、スピルバーグはディズニーアニメ『ピノキオ』(ロイが家族と観に行きたかった映画)の主題歌「星に願いを」を流すことを考えていたが、試写の批評が芳しくなくカットされた。これが「特別編」で復活された。旋律だけでなく歌も流そうとスピルバーグは考えたが、リアリティを損なうと他のスタッフから反対された。小型の円盤のアイディアを練る段階で、ファストフード・チェーンマクドナルドのm字シンボルそっくりの円盤が考案され、小型円盤がマクドナルドの看板の前で自分の仲間を眺めるかの如く小停止し、ハンバーガーの画が映る(バリーが「アイスクリーム!」と叫んだ後)。また、全体的なシーンの推敲もやり直され、冒頭のロイ一家の導入シーンが新たに撮影され、細かい部分が多くカットされたことで全体的な長さはすべてのバージョンで最も短い132分となっている。AUEにて初のデジタルソフト化となった。
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