「植民地主義者」の反イスラーム政策への危惧について
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「ルーホッラー・ホメイニー」の記事における「「植民地主義者」の反イスラーム政策への危惧について」の解説
『イスラーム統治論』では、「植民地主義者」の政策に関する警告もなされている。ここでは、西側の植民地主義者は、300年あるいはそれ以上前からイスラム諸国に進出していたが、自分たちの利益獲得を難しくし、その政治的権力を危うくしているのはイスラームとその法規範、人々のイスラームへの信仰だと見做したため、多様な手段をもって反イスラームの宣伝と陰謀を実施したとされている。当時、宗教学院界で養成された布教者、大学や政府の宣伝機構、印刷出版所における植民地主義者の代理人、植民地主義的な諸政府に奉仕する東洋学者たちがこの政策に協力し、本来真理と正義を求める人々の宗教であるイスラムを捻じ曲げ、異なった形で紹介し、一般の人々に誤った考えを持たせ、宗教学院界で不完全なイスラムの姿を提示したとする。 この理由として、「イスラームの活力と革命的性格を奪い、そしてムスリムたちが努力すること、運動に従事すること、自由を求めること、イスラームの法規範の執行を求めること、ムスリムたちの幸福を保障し人間としての尊厳を保った生活を認める統治(体制)を作ること、これらを阻止する意図である」としている。この例として「イスラームは包括的な宗教ではない。生活に即した宗教ではない。社会(運営)のための諸制度や諸法を持っていない。統治方法やその諸法を持っていない。」、「倫理性も持つが、生活や社会の運営には値しない」と宣伝されていたことが挙げられている。 本来のイスラームはもちろんまったく異なる極めて政治的な宗教であるが、当時これらの「植民地主義者」の悪意のある宣伝は効果を上げており、一般の民衆よりも教育を受けた大学人や宗教学徒のほうが誤った考えを信じてイスラムをまったく正しく理解していなく、もし誰かが正しいイスラームを紹介しようとしても人々は簡単には信じようとはせず、逆に宗教学院の植民地主義の協力者が騒ぎ立てるという状況があった、としている 。
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