「奴隷狩りのような連行」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 10:13 UTC 版)
「強制連行」の記事における「「奴隷狩りのような連行」」の解説
吉見義明は、1997年1月31日のテレビ討論番組「朝まで生テレビ!」の中で、朝鮮では慰安婦の強制連行は確認されていないのではないかと西岡力に問われ、これに同意したとされる。番組に出演していた小林よしのりによれば、西岡と吉見のやり取りは、「朝鮮では常識になってるんだけど、強制連行は確認できてないんですね?(西岡)」「今のところ植民地(朝鮮・台湾)では確認できていないということですね。占領地ではありました(吉見)」というものだったという:170:7。 しかし吉見は、当日の自身の発言について、「強制連行」ではなく「奴隷狩りのような暴力的連行」(を否定した)と〝要約〟されるべきだとして、強制連行が証明されていないことを認めたとされる件について否定した:7。 同年6月に出版された本の中でも、慰安婦の強制連行について、以下のように説明している:24。 「官憲による奴隷狩りのような連行」が朝鮮・台湾であったことは、確認されていない。また、女子挺身勤労令による慰安婦の動員はなかったと思われる。・・・しかし、「官憲による奴隷狩りのような連行」が占領地である中国や東南アジア・太平洋地域の占領地であったことは、はっきりしている。 — 「従軍慰安婦」をめぐる30のウソと事実 <7.強制連行によって慰安婦を集めたケースはない> しかし、前後のページで「強制連行がなかったという人たちは、それを『官憲による奴隷狩りのような連行』というように、意図的に狭く限定している」「強制連行とは本人の意思に反してつれていくことである」(p22)「朝鮮では強制連行がなかったと(は)いえない」(p27)などとも述べており、吉見の言う「官憲による奴隷狩りのような連行」が「強制連行」を意味するのか、定かではない。 吉見は、「強制連行」を「軍による略取」と理解すると、中国やインドネシアで目撃証言があるとも述べている:71。 2012年、吉見は民間人による就職詐欺のケースも「強制連行」に含め、より直截的に朝鮮半島での慰安婦の強制連行説を唱え、これを否定する橋下徹大阪市長を批判した。
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