《皆既月食》の正しい読み方
「皆既月食」の正しい読み方
「皆既月食」の読み方は「かいきげっしょく」である。「皆既月食」の「食」は、常用外漢字である「蝕」の異表記(代用表記)である。つまり本来は「皆既月蝕」と書いて「かいきげっしょく」と読んだ。「皆既月食」の意味解説
皆既月食は、月に届くはずの太陽光が地球によって遮られる「月食」のうち、月がすっかり地球の陰に重なる(完全に地球の本影に入る)現象のことである。太陽-地球-月の3天体が一直線上に並んだときに起こる。とはいえ月が完全に見えなくなるわけではなく、地球の大気によって太陽光が屈折する影響で、うっすら、しかも赤黒く見える。通常、一回の皆既月食は数十分から一時間ほど続く。
皆既月食の発生タイミングにこれといった規則性はなく、年に1度も起きないときもあれば、1年に3度起きる時もあれる。ちなみに21世紀中には皆既月食は85回起こるとされている。
なぜ「皆既月食」というのか・理由
「皆既月食」の「皆既」は、天文現象としての「蝕(食)」においてのみ用いられる用語であり、すなわち「皆既食」を意味する語である。皆既食は、主に「皆既月食」と「皆既日食」が含まれる。「皆既」の「皆」も「既」も、すべて・すっかり、という字義がある。
「皆既月食」の類語・用例・例文
「皆既月食」の類義語としては「皆既」「皆既食」「部分月食」「皆既日食」などが挙げられる。ただし「皆既」と「皆既食」は「皆既日食」を指すこともある語であり、必ずしも皆既月食のこととは断定できない。「部分月食」は月食ではあるが皆既食ではない。「皆既日食」は皆既食ではあるが月食ではない。「部分月食」は、地球の影に月が完全に隠れておらず、陰によって月が欠けているように見える状態のことを指す。「皆既日食」は、太陽と月が重なることによって、太陽全体が見えなくなることをいう。皆既月食が太陽、地球、月の順で並んだ時に起こるのに対し、皆既日食は太陽、月、地球の順で並んだ時に起こる。皆既月食と比べて観測の難易度が高く、見える地域が限られているのが特徴である。
例文
・クラスメイトと屋外で皆既月食を観察する。
・今日は久しぶりに皆既月食が起こった。
「皆既月食」の英語用例・例文
「皆既月食」は英語で「total eclipse of the moon」または「total lunar eclipse」である。「Celestial phenomenon called a total eclipse of the moon(皆既月食という天文現象)」、「First total lunar eclipse in two years(2年ぶりの皆既月食)」、などの用例がある。例文
・We can see total eclipse of the moon tonight.(私たちは今晩皆既月食を見ることが出来る)
・No chance to see a total lunar eclipse this year(今年は皆既月食が起きないだろう。)
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