《百舌鳥》の正しい読み方
「百舌鳥」の正しい読み方
「百舌鳥」の正しい読み方は「もず」である。スズメ目モズ科に属する鳥類のモズのことである。百舌鳥と書いて「もず」と読むのは、いわゆる熟字訓である。漢字3字で構成される語の読みが2字しかないというのは、いかにも特殊であるが、熟字訓にはそういう例もある。
「百舌鳥」の意味解説
百舌鳥(もず)は日本全国で目にすることができる小鳥である。他の鳥の声真似をする、「はやにえ(早贄)」の習性を持つ、よくカッコウに托卵される、といった特徴で知られる。とりわけ「他の鳥の声真似をする」能力は高く、その声真似のレパートリは多種多彩である。「百舌鳥」という漢字名からも「100の舌を使い分けて多彩な声を出す鳥」という意味合いが読み取れる。なぜ「百舌鳥」を「もず」と読むのか・理由
「百舌鳥(もず)」には「百舌(もず)」という異表記がある。つまり本来「百舌」の2字で「もず」と読む言葉である。「百」は「もも」とも読み、これはモズの「も」音に通じる。モズの「ず」は「舌(ぜつ)」が変じたとも解釈できるが、カラスやウグイスのように「鳥」を指す意味で用いられる「す」の語に由来するという説が有力視されている。おそらく元々は「百舌(もず)」と言ったが、「百舌」だけでは鳥の名前であることが分かりにくく、便宜的に「百舌鳥」という表記が用いられるようになった。しかし特に読み方は変わらず、「百舌鳥(もず)」という熟字訓が定着した。
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