日産・クリッパーバン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/28 03:58 UTC 版)
日産・クリッパーバン | |
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3代目 | |
概要 | |
別名 |
三菱・ミニキャブ マツダ・スクラム スズキ・エブリイ(2代目 - ) |
製造国 | 日本 |
販売期間 | 2003年 - |
ボディ | |
ボディタイプ | 5ドアセミキャブオーバー型ライトバン |
駆動方式 |
後輪駆動 四輪駆動 |
セミキャブオーバー型軽トラックのクリッパートラックと同時発表・発売され、日産の販売する軽自動車では、実験的な少数生産に留まった軽規格の電気自動車「ハイパーミニ」を除けば、第一号の「モコ」(スズキ・MRワゴンのOEM品)に次ぐ第二弾目となる。
なお、本稿では、初代モデルの後期型から3代目の中期型にかけて用いられていたNV100クリッパー(エヌブイイチマルマル クリッパー、NV100 CLIPPER)および初代モデルのEV版のクリッパーEV(CLIPPER EV)も扱う。
初代 U71V/U72V/U79V型(2003年-2013年、2024年-)
日産・クリッパーバン 日産・NV100クリッパー(初代) 日産・クリッパーEV U71V/U72V/U79V型 | |
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初代 NV100クリッパー GXターボ 4WD | |
クリッパーバン 後期型 | |
概要 | |
販売期間 |
クリッパーバン:2003年10月 - 2012年1月 NV100クリッパー:2012年1月 - 2013年12月 クリッパーEV:2024年2月12日 -(公式発表:1月30日) |
ボディ | |
乗車定員 |
4人 2人(EVのみ) |
ボディタイプ | 5ドアセミキャブオーバー型ライトバン |
エンジン位置 | 前 |
駆動方式 | 後輪駆動 / 四輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
3G83型 657 cc 直3 SOHC 3G83型 657cc 直3 SOHC インタークーラーターボ |
モーター | YA1型:交流同期電動機(EV車) |
最高出力 |
35 kW (48 PS)/6,000 rpm(NA車) 47 kW (64 PS)/6,000 rpm(ターボ車) 31 kW (42 PS、EV車) |
最大トルク |
62 N・m (6.3 kgf・m)/4,000 rpm(NA車) 86 N・m (8.8 kgf・m)/3,000 rpm(ターボ車) 195N・m(20 kgf・m、EV車) |
変速機 | 5速MT/3速AT/4速AT |
サスペンション | |
前 | マクファーソンストラット式 |
後 | 3リンク式 |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,390 mm |
全長 | 3,395 mm |
全幅 | 1,475 mm |
全高 |
ガソリン車:1,785 - 1,890 mm EV車:1,915 mm |
車両重量 |
ガソリン車:860 - 1,030 kg EV車:1,100 - 1,130 kg |
その他 | |
姉妹車 | 三菱・ミニキャブバン(6代目) |
- 2003年(平成15年)
- 2004年(平成16年)10月20日 - クリッパートラックと共に一部改良[4]。
- 全車「平成17年基準排出ガス50%低減レベル(☆☆☆)」認定を取得し、「SD」・「DX」の4WD・3AT車を除く全グレードが「平成22年度燃費基準+5%」を達成した。併せて、助手席SRSエアバッグシステムと頭部衝撃緩衝材付アシストグリップ(運転席側)を標準装備し、フロント周りの車体補強などを行ったことで衝突安全性を高めた。
- 2005年(平成17年)12月21日 - クリッパートラックと共にマイナーチェンジ[5]。
- フロントグリルを日産流の「ウインググリル」に変更してミニキャブバンと差別化したほか、液晶式トリップメーターを追加。さらに、ヘッドランプレベライザーを標準装備し、2006年1月から実施される灯火器(改正)技術基準に適合した。そのほか、最上位グレードの「GL」にはプライバシーガラスとカセット一体AM/FM電子チューナーラジオ+2スピーカーを標準装備した。
- 2006年(平成18年)12月21日 - クリッパートラックと共に一部改良[6]。
- 助手席側にサイドアンダーミラー(補助確認装置)を標準装備したほか、速度計表示の精度向上を図ったことで保安基準に適合した。また、CDプレーヤーやカラードサイドミラーを装備した「エクストラパック」を追加した。
- 2007年(平成19年)
- 2008年(平成20年)12月22日 - クリッパートラック・クリッパーリオと共に一部改良[9]。
- 2010年(平成22年)
- 2012年(平成24年)
- 1月25日 - トラックと共にマイナーチェンジを行い、車名を「NV100クリッパー」に改名[12]。
- フロントデザインやシート表皮が変更され、カップホルダー付フロアコンソールボックスの容積を大型化し、ヘッドレストは強度を高めて高さを変更し、シートベルトとそのバックルの取り付け位置を変更した。また、リアデザインも一新し、ハイマウントストップランプをLED化。新色としてチタニウムグレーメタリックを追加した。また、グレード体系の見直しにより、手ごろな価格設定とした「DX」、マイナーチェンジに伴って廃止された「クリッパーリオ」の「E」に代わり、プライバシーガラス・フルホイールカバー・リモートコントロールエントリーシステム・CD一体AM/FMラジオなどを装備した充実グレード「GX」、「クリッパーリオ」のターボ車「G」に代わるターボ車「GXターボ」の3グレードに整理した。なお、新デザインのリヤコンビネーションランプはダイハツ・ハイゼットカーゴ/トヨタ・ピクシスバン/スバル・サンバーバンと共用の部品となったため、ダイハツのロゴが入っている。なお、乗用モデルのクリッパーリオはベース車のタウンボックスの生産終了により、廃止された。
- 12月13日 - ミニキャブバンの一部改良に合わせて一部改良(仕様変更扱い)。シート表皮の変更により質感を向上。JC08モード燃費に対応した。
- 1月25日 - トラックと共にマイナーチェンジを行い、車名を「NV100クリッパー」に改名[12]。
- 2013年(平成25年)
- 11月[13] - 生産終了。
- 12月 - 2代目と入れ替わる形で販売終了。
クリッパーEV
- 2024年(令和6年)1月30日 - 公式発表(販売開始日は同年2月12日)[14][15]。約11年ぶりに三菱自動車からOEM供給を受けることとなる。なお、後述するNV100クリッパーもガソリンモデルとして併売される。
- グレード体系は「2シーター」と「4シーター」(ミニキャブEV「CD(20.0kWh、4シーター)」相当)、「2シーター」をベースにスライドドアガラスリアクォーターガラスを両側パネル仕様とした「ルートバン」(同「CD(20.0kWh、2シーター)」に相当)が設定される。なお、「2シーター」はミニキャブEVでは該当グレードが設定されないクリッパーEV専用グレードとなる。
- 外観はCIが変更される点以外はミニキャブEVに準じており、フロントのエンブレムやステアリングのホーンパッド部のCIは2020年7月以降の現行CIとなる。リアはクリッパーバンやOEM元のミニキャブEVとは異なり、アリア、サクラ、E13型ノート/ノート オーラと同様、「N I S S A N」のバラ文字ロゴが上部に入る。また、「CLIPPER EV」の書体はNV100クリッパーに用いられているNE-01ではなく、C28型セレナと同じ書体が用いられている。ボディカラーはミニキャブEV同様にホワイトソリッドとスターリングシルバーメタリックの2色が設定され、スターリングシルバーメタリックは「4シーター」専用色となる。
-
中期型(クリッパーバン)
リヤ -
中期型(クリッパーバン)
車内(4WD車) -
ミニキャブバンとの比較
2代目 DR64V型(2013年 - 2015年)
日産・NV100クリッパー(2代目) DR64V型 | |
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DX GLパッケージ 4WD | |
概要 | |
販売期間 | 2013年12月 - 2015年3月 |
ボディ | |
乗車定員 | 4人 |
ボディタイプ | 5ドアセミキャブオーバー型ライトバン |
駆動方式 | FR/4WD |
パワートレイン | |
エンジン |
K6A型 658cc 直3 DOHC K6A型 658cc 直3 DOHC インタークーラーターボ |
最高出力 |
36kW(49PS)/5,800rpm(NA車) 47kW(64PS)/6,000rpm(ターボ車) |
最大トルク |
62N・m(6.3kgf・m)/4,000rpm(NA車) 95N・m(9.7kgf・m)/3,000rpm(ターボ車) |
変速機 | 5速MT/3速AT/4速AT |
サスペンション | |
前 | マクファーソンストラット式 |
後 | I.T.L式 |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,400mm |
全長 | 3,395mm |
全幅 | 1,475mm |
全高 | 1,790 - 1,875mm |
車両重量 | 880 - 980kg |
その他 | |
姉妹車 |
スズキ・エブリイ(5代目) マツダ・スクラムバン(4代目) 三菱・ミニキャブバン(7代目) |
- 2013年
- 8月29日 - OEM元である三菱自動車の軽商用車(ただし電気軽商用車の「ミニキャブMiEV」は除く)市場の撤退表明に伴い、同年末からスズキより、エブリイのOEMを受け、次期型を販売することが発表された[16]。
- 12月3日 - NT100クリッパーと共に初のフルモデルチェンジ[17]。なお、社内型式はVZA0型だが、車両型式はスズキ式のDR64V型となった。
- グレード体系は初代・後期型のグレード体系を踏襲し、「DX」「GX(エブリイ「JOIN」相当)」・「GXターボ(同「JOINターボ」相当)」の3グレードが用意される。「DX」はエブリイでの「PA」に相当するハイルーフ仕様に加え、エブリイでの「GA」に相当する標準ルーフ仕様も設定されるが、標準ルーフ仕様に関しては2WD・3AT車のみの設定である(エブリイ「GA」では5MT車(2WD/4WD)の設定がある)。また、ハイルーフ仕様には、プライバシーガラス、リモートコントロールエントリーシステム、パワーウィンドウ、ファブリックシート地、カーアラームをひとまとめにした「GLパッケージ(エブリイ「PC」相当)」が新たに設定された。「GXターボ」は4AT車のみの設定である(エブリイ「JOINターボ」では5MT車の設定もある)。
- 最小回転半径を4.1 mとしたことで扱いやすさや小回りの良さを実現し、ステップ高を前席は355 mm、後席は375 mmとし、運転席・助手席に乗降グリップを備えたことで乗降がしやすくなり、インストシフトノブを採用したことで前席間のウォークスルーが可能となった。積載能力に関しても畳なら9枚積載可能な積載量を確保するほか、助手席を前に倒すことで長尺物も積載できる助手席前倒し機構を採用。「GX」系には分割可倒式リアシートも採用し、長尺物積載時でもリアシートに1名乗車できる。また、カーアラームが新たに装備され、「GX」系にはリアヒーターとシートアームレストも装備された。エンジンは全車DOHC化され、NAエンジンの3AT車は排気ガスのクリーン化により「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」認定を取得し、併せて、燃費向上により「平成27年度燃費基準」を達成。ターボエンジンは最大トルクを9N・m(0.9kgf・m)向上した。なお、外観はエンブレム類を変更した程度で大きな変更はなく、カラーバリエーションもエブリイと同一である(「ブルーイッシュブラックパール」は「DX GLパッケージ」及び「GX」系に設定)。
- なお、スズキはすでにマツダ向けにスクラムバンの車種名でOEM供給を行っているため、同車の販売時点で3兄弟車種となったが2014年2月27日にミニキャブバンもエブリイのOEMに切り替わったことから4兄弟車種となった。
- 2015年2月[18]に生産終了。在庫対応分のみの販売となる。OEM元のエブリイがフルモデルチェンジし、同月にNV100クリッパーもフルモデルチェンジが発表されたため、2代目NV100クリッパーの販売期間は1年3か月間であった。
- 2015年3月 - 3代目と入れ替わって販売終了。
注釈
- ^ 2WD車は同年4月の燃費基準の区分変更に対応し、平成27年度燃費基準+25%を達成
- ^ 2WD車は同年4月の燃費基準の区分変更に対応し、平成27年度燃費基準+5%を達成
- ^ デイズ及びデイズルークス同様、歩行者への検知機能はなかった。なお、デイズ・デイズルークス共に2018年5月の一部改良により歩行者への検知機能を備えた「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」に強化されている。
- ^ 乗用モデルのNV100クリッパーリオには設定。
- ^ エブリイの「ぬかるみ脱出アシスト」に相当。
- ^ OEM元のエブリイ「JOINターボ」ではオプション設定。同じくJOINターボベースのミニキャブ「ブラボー」では設定なし。
- ^ OEM元のエブリイでは、モスグレーメタリックとパールホワイトは「JOIN」の5MT車、デニムブルーメタリックとクールカーキパールメタリックは「PAリミテッド」・「PC」・「JOIN」 の各5MT車でも設定可能
出典
- ^ 日産自動車 NEWS PRESS RELEASE 2003年8月29日付
- ^ 日産自動車 NEWS PRESS RELEASE 2003年8月29日付
- ^ 新型軽商用車「クリッパー」を発売 - 日産自動車株式会社 ニュースリリース 2013年9月16日(2015年2月25日閲覧)
- ^ 「クリッパー」を一部改良 - 日産自動車株式会社 ニュースリリース 2004年10月20日(2015年2月25日閲覧)
- ^ 「エキスパート」「クリッパー」「ADバン」「シビリアン」を一部改良 - 日産自動車株式会社 ニュースリリース 2005年12月21日(2015年2月25日閲覧)
- ^ クリッパーを一部改良および「DX 農繁仕様」を追加 - 日産自動車株式会社 ニュースリリース 2006年12月21日(2015年2月25日閲覧)
- ^ 新型軽ワンボックス「クリッパー リオ」を発売 - 日産自動車株式会社 ニュースリリース 2007年6月14日(2018年5月15日閲覧)
- ^ 「クリッパー」「クリッパー リオ」を一部改良 - 日産自動車株式会社 ニュースリリース 2007年12月21日(2015年2月25日閲覧)
- ^ 「クリッパー」「クリッパー リオ」を一部改良 - 日産自動車株式会社 ニュースリリース 2008年12月22日(2015年2月25日閲覧)
- ^ 「クリッパー」を一部改良 あわせて特別仕様車「Black-Limited(ブラックリミテッド)」を発売 - 日産自動車株式会社 ニュースリリース 2010年1月8日(2015年2月25日閲覧)
- ^ 「クリッパー」を一部改良 - 日産自動車株式会社 ニュースリリース 2010年8月17日
- ^ 「NV100クリッパー」「NT100クリッパー」を新発売 - 日産自動車株式会社 ニュースリリース 2012年1月25日
- ^ “NV100クリッパー(日産)2012年1月~2013年11月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月18日). 2020年1月18日閲覧。
- ^ 『軽商用EVバン「日産クリッパーEV」を発表』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2024年1月30日 。2024年1月31日閲覧。
- ^ “日産、軽商用EVバン「クリッパーEV」 航続距離180kmで価格は286万5500円から”. Car Watch (2024年1月30日). 2024年1月31日閲覧。
- ^ 日産自動車 NEWS PRESS RELEASE 2013年8月29日付
- ^ 日産自動車 NEWS PRESS RELEASE 2013年12月3日付
- ^ “NV100クリッパー(日産)2013年12月~2015年2月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月18日). 2020年1月18日閲覧。
- ^ 『新型「NV100クリッパー」「NV100クリッパー リオ」を発表』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2015年2月24日 。2015年2月24日閲覧。
- ^ 『「NV100クリッパー」を一部仕様向上~あわせて自動ブレーキを搭載した特別仕様車を設定~』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2016年2月12日 。2016年2月12日閲覧。
- ^ 『「NV100クリッパー」を一部改良』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2017年5月24日 。2017年5月24日閲覧。
- ^ 『「NV100クリッパー」の仕様を一部変更』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2018年4月9日 。2018年4月9日閲覧。
- ^ 『NV100クリッパー 「チェアキャブ」を発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2017年5月24日 。2017年5月24日閲覧。
- ^ 『「NV100クリッパー」、「NV100クリッパー リオ」の一部仕様向上を発表』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2019年6月24日 。2021年9月22日閲覧。
- ^ 『「NV100クリッパー」、「NV100クリッパー リオ」を一部仕様向上』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2021年9月22日 。2021年9月22日閲覧。
- ^ 『「NT100クリッパー」、「NV100クリッパー」、「NV100クリッパー リオ」を一部仕様向上』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2022年4月20日 。2022年4月20日閲覧。
- ^ “日産、「NV100クリッパー」「NV100クリッパー リオ」一部仕様変更 「クリッパー バン」「クリッパー リオ」に車名変更”. Car Watch (2024年3月26日). 2024年3月26日閲覧。
- 1 日産・クリッパーバンとは
- 2 日産・クリッパーバンの概要
- 3 3代目 DR17V型(2015年- )
- 4 車名の由来
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