でん‐しょく【電食】
電食
本来の電気回路を流れないで、漏れて流れる電流によって起こる電気的な腐食のこと。2つの異なる金属が接触して、イオン化傾向の卑な金属のほうが腐食すること。鉄と亜鉛が接触すると亜鉛が腐食される。ボディシェル鋼板に亜鉛めっき処理がされているのは、亜鉛が腐食する間、鋼板が防錆されていることになりボディシェル本体が守られる。最近では軽量化を目的にボンネットフード、トランクリッド、サスペンションアームなどをアルミ化する。この場合、アルミと鉄では鉄が犠牲腐食を起こすのでボディシェル本体の鋼板部分との接触部に電気を通さないような絶縁処理が必要である。
電食
腐食
(電食 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/16 19:02 UTC 版)
腐食(ふしょく、腐蝕、英: corrosion)とは、化学・生物学的作用により外見や機能が損なわれた物体やその状態をいう。
- ^ 松島巖『腐食防食の実務知識』オーム社,2002年,p1
- ^ [酸性及びアルカリ性水溶液中における窒化ケイ素セラミックスの腐食劣化挙動](株式会社 日立製作所機械研究所)
- ^ 合成樹脂(ゴム・プラスチック)の劣化評価・分析手法
- ^ ASM Handbook, Volume 13, "Corrosion", ISBN 0-87170-007-7, ASM International, 1987
- ^ 図解入門よくわかるステンレスの基本と仕組み: 性質、製造、材料、加工の基礎知識 64p
- ^ Denshoku bōshi denki bōshoku handobukku.. Denki Gakkai., 電気学会. Ōmusha. (2011). ISBN 9784274209734. OCLC 744264862
- ^ "水分を伴わない腐食(乾食)で、高温の空気あるいは反応性ガスによる酸化の腐食をいい" 農林水産省. 第2章 腐食の種類とその特徴. 農業水利施設の補修・補強工事に関するマニュアル【鋼管等腐食対策編】(案). 2023-02-17閲覧.
- ^ "土や水のような電解質を介在する腐食(湿食)" 農林水産省. 第2章 腐食の種類とその特徴. 農業水利施設の補修・補強工事に関するマニュアル【鋼管等腐食対策編】(案). 2023-02-17閲覧.
- ^ “アルマイト加工処理(陽極酸化皮膜処理)のポーラスとバリア層 | めっき技術レポート | 三和メッキ工業株式会社”. www.sanwa-p.co.jp. 2021年9月30日閲覧。
- ^ “一般社団法人 日本溶融亜鉛鍍金協会 :: 亜鉛めっきとは”. aen-mekki.or.jp. 2021年9月30日閲覧。
- ^ “第13話 錆の原因「異種金属接触腐食」を解説 | NBK【鍋屋バイテック会社】”. 鍋屋バイテック会社. 2021年9月30日閲覧。
- ^ “電食とは?1分でわかる意味、アルミ、銅、ステンレスの関係、組み合わせ”. kentiku-kouzou.jp. 2021年9月30日閲覧。
- ^ 小林浩之「港湾施設に適用した電気防食システムの維持管理に関する研究」九州大学 博士論文甲第11940号、2014年、NAID 500000585287。
- ^ 北川信, 古家和彦, 中村俊一 ほか、「吊橋ケーブル送気乾燥システムの防食性能に関する研究」『土木学会論文集』 2001年 2001巻 672号 p.145-154, doi:10.2208/jscej.2001.672_145
電食
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 13:40 UTC 版)
電気回路から生じた迷走電流により生じる腐食。迷走電流腐食、干渉電流腐食ともいう。なお、コンクリート/土壌マクロセル腐食、異種金属接触腐食などの自然腐食を電食と呼称するのは誤用である。
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電食
出典:『Wiktionary』 (2021/09/17 15:32 UTC 版)
異表記・別形
名詞
- 本来の電気回路から電流が漏れて、意図していない箇所を電流が流れるとき、その箇所で電解によって腐食が起こる現象。迷走電流腐食に同じ。
- 2つの異なる種類の金属が直接接触するときに、片方の金属で腐食がいちじるしく進む現象。異種金属接触腐食に同じ。ただし、この語義での用法は専門的には間違いとされている(#用法参照)。
- 軸受の内輪と外輪の潤滑油膜で絶縁されていた電気が、油膜を破って通電するときに放電が起き、軸受の転動面が損傷する現象。
用法
専門的には、語義1(迷走電流腐食)の言い換えとして「電食」という語を使うことは認められているが[6]、語義2(異種金属接触腐食)の意味で「電食」を使うのは望ましくないとされている[7]。異種金属接触腐食は電食ではない、と明確に記述する専門書[8]や、異種金属接触腐食の意味で電食と呼ぶ分野があることを認めつつもこのような意味での用法は誤りと解説する入門書[9]もある。
また、電食という語がさまざまな意味で使われて腐食現象の誤解や混乱を招いていることから、電食という語自体の使用を推奨しない専門家もいる[10]。
動詞
活用
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