亜鉛めっき
亜鉛めっき
亜鉛めっき
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 09:02 UTC 版)
鋼材の防食を目的として行われる。 溶融亜鉛めっきは、溶融した亜鉛に鋼材を浸して製造する。薄い鉄板に亜鉛めっきを施した亜鉛めっき鋼板はトタンと呼ばれ屋根材などに使われる。道路の側溝をカバーするグレーチングにも亜鉛めっき鋼材が用いられる。 亜鉛は水銀などと同様に水素過電圧の大きな電極であり(約0.7 V; 1 N H2SO4)相対的に水素分子を発生しにくい電極である。つまり水素過電圧は電極の表面状態、電流密度、温度などで変化するので条件によっては水素よりも標準酸化還元電位が大である亜鉛が水溶液から析出したり電解めっきすることが可能になる。すなわち、亜鉛の表面では水素イオンが電子により還元されてから水素分子が生成する多段階反応が律速となるため、低電流領域では陰極電位がZn の平衡電位に到達せず水素が発生するものの、高電流領域では二水素生成が飽和することで陰極電位が上昇し(水素過電圧)亜鉛が析出する現象が見られる。また陰極上に生成吸着した Zn(OH)2 が水素析出抑制剤として作用するとも考えられている。 この電気めっきにより電気製品やコンピュータなど細密な製品にも応用することが可能となったが、表面に亜鉛のヒゲ状の結晶が成長し(ウィスカー)、これが電気内で短絡を起こして製品の故障原因となる場合がある。近年でも、サーバに障害を発生させる原因となるとして注意喚起が行なわれている。
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