残酷号事件-the cruel tale of ZANKOKU-GO
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 02:30 UTC 版)
「戦地調停士シリーズ」の記事における「残酷号事件-the cruel tale of ZANKOKU-GO」の解説
非国境特別未定地帯―冷めないスープ。そこに現れ、誰知らぬ無敵の力で暴虐の軍を始め、各地の悪と闘い始めた怪人―残酷号の正体は、心を喪失した一人の少年。“ヴェイルドマン計画”による残酷号覚醒の場に行き遭ったロザン・フリューダ達の前に立ちはだかるのは、怪人を生み出した元凶―邪の極みともいえる敵だった。前代未聞の残酷号の力に各大国が、千兆帝―ロードマン率いる“完全なる覇軍”が、残酷号に助けられたが行き場のない旧ミクサーイン王国のコガンバ難民団が策動する中、戦地調停士―EDが残酷号の調査を開始する。 ロザン・フリューダ 年齢:17歳(ナメられるのを気にして、表向きは27歳で無理に通している) 裏社会の何でも屋。 一見するとノリの軽い青年ながら、発想力や観察力に富み、特に危機に対する直感力は抜群で、的確で冷静な判断を下す青年。ある依頼からオルトミル公国の秘密地下実験場へ潜入し、ヴェイルドマン計画発動に巻き込まれるというピンチに陥ったことで残酷号を覚醒させ、助けられる。持ち前の勘の良さで残酷号の変身タイミングなどを早々に理解して上手く利用し、サトルやコガンバ難民団の世話を焼くようになる。妙に品の良さを感じさせる顔立ちで、高貴の出ではないかとも一部には噂されているが、本人はその出自を一切語らない。4作目では十字線調査の依頼を受け、スート家に禁涙境で臨時雇用された15歳の作業員助手として紛れていたため、モニカとは顔見知り。 ネーティス・ハイフス ロザンの相棒。元ダイキ帝国軍特務部隊の強化戦士で、死人兵。 冷めないスープで行き倒れていたのを、マヌサヌ軍に出向していたディンにより死人兵として復活された女兵士。その出自や痛覚のない体から軍では兵器扱いだったが、3年前に出会ったロザンが人格を認めてくれたことで、軍を抜けコンビを組む。強化戦士として高い戦闘力や怪力を誇るが、死人兵の例に漏れず生前の記憶がないため、精神的にやや幼い部分もある。ロザンと共に秘密地下実験場へ潜入し、ヴェイルドマン計画発動時にトランス状態に陥るピンチで残酷号を覚醒させ、助けられる。ロザンに恋心を寄せており、サトルやコガンバ難民団の世話で危険に巻き込まれて行くロザンを、非常に心配している。 残酷号/サトル・カルツ 一見すると巨大な十字架である装置―ザ・クロスをいつも持ち歩いており、一度何かに呼応すると、残酷号に変身してあらゆる悪と戦う。冷めないスープの地下実験場で残酷号として戦い出した以前の記憶は断片的で実感に乏しいものであり、以降はその折に助けたロザン達の世話になっている。本人がその素性を問われた際、心のままに歌った一節『類は怪人、名は残酷』より怪人―残酷号の名で知られ、その圧倒的戦闘力や誕生の秘密を巡り、近年では世界中の注目を集める存在。 青白い肌にボサボサの髪をした、印象の薄い青年。常にぼーっとしており、心ここにあらずな喋りと態度で話す。 ディン・ジョルドォ ダイキ帝国軍の天才的な軍事魔導師。残酷号の観測記録を、初めて公に提出した女性。 ダイキ帝国よりマヌサヌ軍へ出向しており、その間にネーティスを死人として復活し、残酷号の出現を観測している。どこでもざっくばらんで明け透けな発言をするものの、その知性は第一級な鬼才。いつもボサボサ髪におどけたような大きな涙滴形の黒眼鏡、ラフな服の上に白衣姿。右手中指の指輪は、超名門魔導師学校在学中に書いた論文が世界的権威であるプレマ・モリノス魔導賞を受賞したことで、学園の名声を高めたとして授与された特製中の特製。 レギューン・ツィラス オルトミル公国の准将で、トリニテッタ姫の婚約者。 10年前にラズロロッヒ情報が骨子のヴェイルドマン計画を携え、ミクサーイン王国の崩壊時に公国へやって来た亡命者。その冷たいながらも整った顔立ち、すらりとした長身などの見目の良さから、女性達を瞬く間に魅了する美貌の持ち主。普段は虜にしたトリニテッタ姫の影に徹し、要人達の目に留まらない、捉え所のない人物。 トリニテッタ姫/トリニテッタ・オーソ・リム・オルトミル オルトミル公国の第三位王位継承権保持者。公国親衛軍の最高司令官。 王位を継承しないことが正式に決まっており、公国中枢としてはお飾りの存在。しかし婚約したレギューンの暗躍により、各国に一目置かれる稀代の戦略家として名を馳せるようになる。本人はひたすら、愛するレギューンの言うがままに従っているだけのつもりであり、自らの存在感だけが次第に大きくなっていく様に怯えている。しかし、公国内でずっと感じていた孤独を癒してくれたレギューンとの幸せを夢見るのを止められず、やはりその言動や指示を深く考えることはない。常に身に付けている、公国親衛軍の最高司令官の証である短剣は、トリニテッタ姫以外には火傷を負わせる保護呪文が掛けられている。 ヌーナン・バヒルンド “オニヒトデ”の異名を持つ改造戦士で、傭兵部隊―鬼導武装社の一人。 それぞれの国で犯罪者となった魔導師13人の集まりで、どんな汚れ仕事も引き受ける傭兵部隊の中では屈指の鬼導武装社の所属だが、元は某国の軍医。ソニ・レスカ連合共和国のさる要人から、ミクサーイン王国最期の生き残りである“王子”の奪取を依頼されていた。残酷号の接近に気付き、王子殺害のためにコガンバ難民の一団を襲撃するが、残酷号に壊滅させられる。普段より青白い肌の上に走った全身に及ぶ赤黒い傷痕、頭半分の毛が抜け落ちた異形の姿だが、さらに外科手術で魔法兵器を埋め込んだ重装型の改造戦士。鈍い赤色の鱗状に全身装甲化し、傷痕から出たパイプ状の突起で、体内生成した神経細胞に作用する毒ガスを散布することで、敵の麻痺も殺害も可能な変身後の姿は“オニヒトデのバヒルンド”と恐れられている。 エジン 年齢:10歳 コガンバ難民の少年。 ミクサーイン王国の滅亡により、10年間に及ぶソニ・レスカからマヌサヌ軍への放浪の後、再びソニ・レスカへの移動を開始したコガンバ難民団の一人。残酷号の助けで鬼導武装社の襲撃から生き残るが、当初は襲撃対象のアリシャ姫に飛ばっちりを食ったとして怒りを向けたものの、ロザンの制止で思い直し、和解してからはアリシャ姫に一番の信頼を寄せられるようになる。出生後間もなく両親を失くし、難民団に拾われたために行動を共にしているが、出身国や出自など、自身のことは何も知らない。お包みにしていたタオルを両親の形見として、大切にしている。痩せ細った体に、気弱な目をした少年。 アリシャ姫/本名:アリソファレンスタイム・リキラウダ・ミクサーイン 10年前に滅亡したミクサーイン王国最期の生き残り。 王国の滅亡により、家来達に守られて方々を転々としながら、ずっと隠されて育った少女。コガンバ難民に紛れていた所を、鬼導武装社に襲撃されるが、残酷号により辛くも難を逃れる。その後はロザンの提案から身分を晒し、王国と条約を結んでいた国々との安全保障の要として、難民団に傅かれている。落胤であることにのみ重点を置かれて育ったため、“アリシャ”の略称を付け初めて自身と向き合ってくれたエジンを信頼し、決してその側を離れようとしない。常に身に付けている、大粒の真珠があしらわれ王家の紋章を象ったネックレスは母に授けられた物で、アリシャ以外には火傷を負わせる保護呪文が掛けられている。 ロードマン 千兆帝と呼ばれる、“完全なる覇軍”の統率者。 7年ほど前に突如現れ、軍事的拠点とは無関係な地方の小都市などの防衛戦のみを引き受けては無敗を誇る、最強の傭兵団の長。報酬の類いは一切受け取らず、以降の正当防衛を除いた戦闘行為の放棄を条件に依頼を受けている。術者1人につき呪文詠唱1つが基本原則な中、多数の術を駆使して軍団を強化しているその絶大な魔力、出自、軍団の構成や支配体制、拠点と言われる“零次元城”の位置など、全てが謎に包まれた最強の呼び声高き魔導士。マントに付いたフードに隠した素顔は半分が、体まで続くズタズタに抉られた傷痕と、焼け爛れた紫のケロイドが走る。 ギ・ゾングル 完全なる覇軍の百鎧将の一人。 深紫の重武装の呪文装甲の鎧で、かつての流行歌―“幻の翼”を口ずさみながら行軍している。特に階級や序列のない覇軍内ではあるが、ロザンと会話したり作戦の指揮を取ったりと、司令塔的な役割をしている。
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